私は毎日のように本屋に行くのだが、行くたびに思うことが一つある。それはビジネス書が今でも活況を呈していることである。今日も新しいビジネス書が書棚に置かれているほどである。
著者は年間1000冊以上のビジネス書を読み、選りすぐりの本をブログやメルマガ、雑誌にて書評を行っている。これまで数千冊の本を読んできた著者が「名著」と呼べる様な本を100冊取り上げている。
しかもただ、取り上げているだけではない。本書のタイトルにあるように「2分」でわかるように作られているため、わかりやすさと奥深さを替え備えた一冊と言える。
では、本書の中身を見てみよう。
1.「誰もが知る世界の名著」
「金持ち父さん、貧乏父さん」「ユダヤ人大富豪の教え」「7つの習慣」など著者を代表する本、あるいは長年愛され続けているビジネス書がある。その本の中には分厚く読みづらいものもあるのだが、著者はその特長を抑えており、2分以内に読めるように作られている。
2.「2010年以降の近年話題作イッキ読み」
2010年以降でいうと、「残念な人の思考法」や「聞く力」などベストセラーとなった本もいくつかある。「ベストセラー」の定義にしても、数万部売れたものから、「聞く力」のように100万部以上売り上げたものまである。
大概ビジネス書市場では数万部の売り上げであれば十分「ベストセラー」の類と言える。
そのベストセラーと呼ばれる本をビジネスマンやサッカー選手、野球監督、タレントなど、幅広いビジネス書ベストセラーを取り上げられている。
3.「話題のビジネス理論、経済学に触れる」
「ビジネス書」とは言っても、何も「仕事術」や「時間術」といった仕事のためのものばかりではない。
「経済学」も使いようによっては立派な「ビジネス書」である。それはなぜか。経済の動きによって行動するタイミングを見計らう。あるいは行動のパターンを変えるといったきっかけを作ることができるのである。
「経済学」の本を取り上げると言っても「ケインズ」や「ハイエク」といった古典の名著を取り上げている訳ではない。ビジネスの舞台で実行しやすいような「経済ビジネス書」を本章では取り上げている。
4.「エコ、スピリチュアルの世界」
「ビジネス書」には「スピリチュアル」などの「自己啓発」の要素も存在する。
長年書店を巡り続けていると気付く人もいるかもしれないが、書店の「ビジネス書」コーナーが作られたのはごく最近のこと(2007年ほど)だった。それまでは「自己啓発本」の所に置かれたり、「社会」や「経済」の所に置かれたりしていた。とりわけ前者は本章で紹介される「スピリチュアル」の名残から来ているのかもしれない。
5.「一度は読みたいベストセラー」
ベストセラーと行っても様々なものがある。テレビで知られ、急速に売り上げを伸ばしたものもあれば、いつの間にかベストセラーとして取り上げられた本まで存在する。
そのベストセラーの中でも、「読んだことはないけれど、これから読んでみたい」ものも出てくることだろう。本章ではそのような本を取り上げている。
6.「名経営者の人生、考えに薫陶を受ける」
ビジネス書の中には名だたる経営者の自伝や人生訓について取り上げた本も存在する。そのような本を読むと、自分自身も経営者の考えや人生を知ることができ、読んだ後の行動にも多かれ少なかれ影響が出てくる。
本書は経営者の薫陶を受けるための名著を紹介している。
今となっては経営者やビジネスマン、あるいは大学教授などからビジネス書が出ている。様々な本が出てきており、学べることやものも様々になってきている。本書は100冊ながらもめくるめくビジネス書の世界を知ることができ、自分がどのビジネス書が適しているのかを知ることができる。本書を媒介として、自分にあったビジネス書を選ぶことも楽しめるという、一石二鳥の役割を担う一冊と言える。
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