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2013年4月

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

「喪失」から「転換」へ、そして「没個性」へ― 本書は過去の村上春樹作品の「集大成」と「現在」を描いているような印象があった。 「没個性」は「色彩を持たない」と言うことにも言うことができる。いや、むしろ多崎つくるにいる周りの人物が、様々な「色」を持っていることにより、「色」が重なり合うことによって無色透明の「色彩のない」存在になったのかもしれない。 「喪失」から「転換」、それは自分自身の「死」の意味 […]

村上春樹―「喪失」の物語から「転換」の物語へ

4月12日に3年ぶりとなる長編小説「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」が発売され、発売前後から話題となった。発売前夜から行列をつくり、当日になったらなったで、10万部規模の重版が決定された。 私自身、あまり村上春樹作品に関しての作品に関心はなかった。しかし大学時代に「ダンス・ダンス・ダンス」「海辺のカフカ」は読んだことはある。ただ、お金の無かった時代だったため、大学の図書館で借りて読んだに […]

2013年 F1中国GP フリー走行1・2回目結果、そしてPP予想

マレーシアGPから3週間、F1サーカスは成長めざましい中国にやって参りました。この中国GPは2004年に初回された場所でした。その当時は終盤あたりに開催され、チャンピオン争いが最も注目されたレースの連続でした。 やがてこのGPは序盤戦にコンバートし、チームの強さと言った所がフォーカスされるGPになったかと思います。 さて、フリー走行1・2回目の結果を見てみましょう。 <1回目> 順位 ドライバー […]

水平線の歩き方

本書は小説ではなく「脚本集」である。「集」であるのでいくつかの脚本が収録されているが、本書は選りすぐりの3本取り上げている。 <水平線の歩き方> 本書のあとがきにも記しているが、著者の50本目の節目となる作品である。ちなみにこのタイトルの舞台演劇も2008・2011年の2回上演されている。 本作の冒頭を見ると、あたかも「ホラー」と思わせてしまうようなところから物語は始まる。 「ホラー」であり、「日 […]

ビジネスモデル分析術~数字とストーリーでわかるあの会社のビジョンと戦略

著者の一人である望月様より献本御礼。 会社によってビジネスモデルが対極にある企業も少なくない。本書で紹介される「対極」と呼ばれる企業は大企業であり、売り上げの規模も大きい。しかし、どのような形で「対極」にあるのかはビジネスモデルを学ぶ、あるいは会計を学ぶ機会が無いとあまり良くわからない。 本書は対極にあるビジネスモデルについて、5組10企業を紹介しつつ、どのような形で「対極」にあるのかを分析してい […]

「いい文章」ってなんだ?~入試作文・小論文の思想

私は書評で文章を数多く書いている。文章の量は多く、さまざまなことを書く。 書いていく中で「悪い文章だな」と思ってしまうことも多々あり、自分自身も「本当に投稿して良いのか」という疑問さえ起こしながら、毎日ブログにUPしている。 「いい文章」とは何か? それは今、このブログを書いている自分自身にとっても永遠の課題のごとく問いかけながら、文章術に関する本も読み漁っている状況にある。 本書ではその疑問につ […]

ケーキの歴史物語

男女問わずスイーツが人気を呼んでいる。 そのスイーツの代表格として挙げられるのが、本書で紹介する「ケーキ」である。 私も甘いものは好きであるが、ケーキ自体は誕生日とクリスマスといった「記念日」にしか食べない。その理由は単純に食べるきっかけがないから、としか言いようがない。 それはさておき、ショートケーキと言ったオーソドックスなものから、ノエルなど様々なケーキが存在しており、まさに「色とりどり」のケ […]

2分でわかる! ビジネス名著100冊のエッセンス

私は毎日のように本屋に行くのだが、行くたびに思うことが一つある。それはビジネス書が今でも活況を呈していることである。今日も新しいビジネス書が書棚に置かれているほどである。 著者は年間1000冊以上のビジネス書を読み、選りすぐりの本をブログやメルマガ、雑誌にて書評を行っている。これまで数千冊の本を読んできた著者が「名著」と呼べる様な本を100冊取り上げている。 しかもただ、取り上げているだけではない […]

一瞬で魔法使いになる方法。

皆様は「魔法使い」の存在を信じるのだろうか。 信じる人もいれば、過去の歴史の産物、あるいは空想のものと答える人もいることだろう。 私も、歴史上の産物として「魔法使い」は存在したが現在はいない、と答えるだろう。 しかし、本書で紹介される著者は「魔法使い」である。しかし彼が生み出す「魔法」は自分自身の中にあるものを生み出し、手ばなすことができる。 さて、その「魔法」とは何か、そして「魔法使い」の著者は […]

脳を使うのがうまい人、ヘタな人 ~東大教授の世界一わかる脳の授業~

個人差はあるが「頭が良い」や「頭が悪い」という人もでてきている。私の場合はこういったブログを書いているので「頭がいい」という印象を持たれるが、仕事上では打って変わり「お前、バカじゃないのか」「頭悪いのか」といわれることが多々ある。自分自身も「頭がよい」という定義は「わからない」としか言いようがない。 本書は「頭」を使う、すなわち「脳」を使うためにはどうしたらよいのか、最新の脳科学をもとに、脳を使う […]