フランス的クラシック生活

私は大学生の頃にオーケストラのサークルに所属していたことだけあって、クラシック鑑賞は今でも趣味となっている。それ以前にも吹奏楽を行っていた経験もあり、その関連からクラシックに関わっていた。それに関連しているせいか、本書を手に取ってみた。

本書はフランスで生まれたクラシック、というよりもフランスとクラシック音楽との関わりについてフランス人の著者がクラシック音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ」を通じて語っている。

Chapitre1「ある金曜日」
著者の一日の日常は「クラシック」に始まり、「クラシック」に終わる。
その1日に聴くクラシックは多岐にわたるのだが、その中を代表して、自分自身がある一日(金曜日)に聴いた音楽を取り上げている。ロドリーゴで朝を迎え、昼にはハチャトゥリアンを聴き、電車内ではショスタコーヴィチ、明日の休日を心待ちにしながらモーツァルトを聴く、と言う形である。

Chapitre2「クラシック歳時記」
1年365日、形は変われど、様々な「クラシック」を聴く。
その1年の歳月の中で春夏秋冬、四季折々にあう曲も存在する。「四季折々」というとヴィヴァルディの曲にもあるのだが、それだけではない。シューベルトやラヴェル、ドビュッシーやムソルグスキーなど幅広い作曲家の曲を紹介している。

Chapitre3「恋、そして人生」
音楽に「恋」をすることもある。自分自身も吹奏楽やオーケストラをやっていた時代はそういったことは度々ある。
音楽に恋することもあれば、人に恋するためのクラシックも存在する。例えばデートをする、恋人とケンカをする、仲直りするなど恋人とのシチュエーションを挙げてみても様々なものがある。
本章ではめくるめく恋とクラシックについて述べている。

Chapitre4「音楽の効能」
今となって「音楽療法」が確立されているほど、医学的にも音楽の効能は解明されている。また、農業や畜産業でも音楽によって育てる手法も出てきており、様々な場で音楽は役立つ。
効能そのものは曲によって異なっており、気持ちを落ち着かせたり、逆に奮い立たせたり、悲しい気持ちを嬉しい気持ちに変えたり、逆に悲しい気持ちに替えたり、眠気を起こしたりすることもできる。
本章では前述の効能を得るための音楽を紹介している。

数百年もの歴史を持つクラシック音楽。音楽を離れて数年経つ私でも趣味として時々クラシックを聴くことがある。そのたびに自分自身の感情に触れることができ、心も裕福になる事ができる。クラシック音楽にはそういった「魔法」が込められている、と言っても過言ではない。