著者の多部田様より献本御礼。
考え方や物事を伝えるための有効手段として「図解」が存在する。その「図解」を仕事で用いられる機会は数多くあるが、それ以外にもキャリアや転職、人生について問題解決をしたいときにも「図解」は使えるツールとして役立てられる。
本書は「図解改善士」が問題解決するための図解メソッドを伝授している。
Chapter1「図解de認められる」
コミュニケーションが苦手、論理的に話すことができないなど、言葉で話すと相手に通じないことがある。文章にしても、コミュニケーションを図ることができるものの、「解釈」や「行間」と言った所で齟齬を起こすことも少なくない。
こうした「解釈」や「認識」の統一のための格好のツールとして「図解」が存在する。
しかも「図」そのものは万国共通である。現に著者は、仕事で外国人とのやりとりの時にて使用したことを証明している。
Chapter2「図解が苦手な人の10no誤解」
とはいえ「図解」とは言っても「PowerPoint」を使わなければならない、あるいは論理的に考える人のツールだ、図にする方が時間を要する、と言う誤解が存在する。本章では前述のような10個の誤解を解いているが、ここでは概要と言った所が多い。具体的な説明はChapter3から始まる。
Chapter3「○△+→で考えるたった4つno図解思考」
図解そのものはタイトルにもあるように「○」「△」「+」「→」などの組み合わせを使用するだけである。またそれぞれの図形を円グラフにしたり、三等分したりとカスタマイズすることによって、シンプルかつヴァリエーションも多くつくることができる。
そのヴァリエーションから問題の全体像から深化させる、あるいは具体化させる、並べる、比べるなども簡単に行うことができる。
Chapter4「紙とペンだけあれば図解de問題解決できる」
図をつくるのにPCの必要はない。紙とペンがあればいつでも、どこでも描くことができる。どこでも描くことができるからでこそ、問題点の洗い出しから整理、まとめまで、人と紙とペンさえあれば事足りる。そこでつくられた解決法でもって実行することによって、解決まで導くことができる。
Chapter5「転職に使える図解de自己分析」
次に、図解改善の応用編の一つとして「転職」について「図解」を使う。
ここでは「自己分析」についてスポットライトを当てている。
転職をするにも「今まで何をやってきたのか」「自分の強みとは」といった問いを応えつつ、著者の体験談を実例にして紹介している。
Chapter6「商談に使える図解deコミュニケーション」
次は「商談」についてである。こちらはユーザーやクライアントの問題点を洗い出し、整理して、解決することのプロセスは基本的に同じである。Chapter5と同じ「応用編」としての所と言える。
Chapter7「思考を見える化する図解atama習慣」
身の回りには様々な「問題」が隠されている。その問題を以下にして解決していくか、どのようにして考えるか、「思考」そのものを「見える化」するツールとして「図解」がある。紙とペンがあれば、いつでもどこでも「図解」を行うことができるため「習慣化」しやすいのも強みとしてある。
「図解」は決してプレゼンテーションや仕事だけの道具ではない。大方は仕事であるが、応用の仕方でプライベート、もっと言うと人生そのものも見える化することができる。図解によって問題解決することは決して難しいことではないが、定着するまでの継続は難しい。常に意識しながらシンプルに実践し続けることが大切である。
もし、自分一人で難しければ、著者は図解にまつわる勉強会などを主催している。そのイベントに参加するのも手である。
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