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2013年5月

地震と火山の日本を生きのびる知恵

日本は「環太平洋造山帯」の中にある国と言われている。「環太平洋造山帯」は、 「太平洋をとりかこむ山地帯。中・新生代の造山運動で形成され、日本列島をふくむ西側では弧状列島」(「広辞苑 第六版」より) と定義されている。つまり、縄文時代といったかなり古い時代から山々がつくられた国であり、今でもその山々の中には「火山」と呼ばれる山が存在しており、地震や火山噴火といった災害に巻き込まれやすい国のことを表し […]

錯覚学─知覚の謎を解く

皆さんは「錯覚」を覚えたことがあるのだろうか。 私も普段の生活の中で「錯覚」を覚えてしまうようなことは度々ある。それは何気ないところにもあるのだが、科学雑誌で「錯覚」を覚えさせられるような本もあり、それで錯覚を呼び起こしてしまうこともある。 その「錯覚」はいったいどこから来ているのだろうか。その「錯覚」によって日常生活においてどのようなリスクを生じてしまうのだろうか。本書はそれらについて論じている […]

台湾に生きている「日本」

今年の3月にWBC(World Baseball Classic)が開催され、野球大国の一つであるドミニカが初優勝を決めた。日本は前回・前々回と優勝したが、今回は準決勝でプエルトリコに敗れ、優勝を逃した。ただ、私的には今回ほど「WBCは面白い」という印象はなかった。というのは前回・前々回と同じような国との対戦ばかりで優勝していたためであり、今回はヨーロッパや台湾、そして中央カリブ諸国との戦いと一度 […]

クレームを活かせ-電気事業編 信頼を高めるクレーム対応術

東京電力を始め電力業界は今、逆風にさらされている。 事の発端は東日本大震災に伴う福島第一原発のメルトダウンが挙げられる。その福島第一原発への対応について隠蔽や言い訳ばかり行っている体質がメディアに報じられ、肩身の狭い思いをしている方々も多く、時には「差別」として挙げられることも少なくない。本書は東日本大震災以前に作られたものであるが、恐らくその電力業界に働く方々のためのエールとしてクレーム処理のイ […]

桜葬―桜の下で眠りたい

平年であれば既に桜の時期は終わり、全国的に夏の始まりが始まるような状況にあるのだが、東北から北海道は寒さにより、平年より遅れてしまい、場所によってはこれから桜シーズンになるのだという。 本書はその「桜」にちなんでいるのだが、桜の下で眠りたい、という思いから「桜葬」を希望する人がいるのだという。それを希望する理由や思いは人それぞれであるが、こちらに関しては第4章で詳しく述べられているため、ここでは割 […]

カネと文学~日本近代文学の経済史

私の周りには様々な「作家」がいる。ある人は「あまり儲からない」、またある人は「儲かるツール」として扱われている。ただ、共通しているのは、「名刺」として広く自分の名前や考えを知らせるツールとして「出版」がある。 その「出版」を通じて、自分の作品や主張を広める人のことを「文士」を呼び、そしてその文士たちが集う世界のことを「文壇」と呼ばれるが、かつて「文士」や「文壇」と呼ばれるところは「貧乏」の代名詞だ […]

動きが心をつくる──身体心理学への招待

人には色々な「動作」を行う。その「動作」は「脳」における運動から来るものであるが、そこからくる「脳」の情報は「心理」と呼ばれる心の情報から来ている。これを分析するのが「心理学」であるのだが、本書はその中から「身体運動」における心理学である、「身体心理学」として心と身体の関連性について分析を行っている。 第1章「心が生まれる前」 人間など動物には「喜怒哀楽」と呼ばれる表情がある。その「喜怒哀楽」の表 […]

フグはフグ毒をつくらない

フグと言えば高級食材として、「てっさ」「てっちり」などの料理が存在する。 その一方で「テトロドトキシン」と呼ばれる「フグ毒」が肝臓に存在するとよく言われる。 しかしフグと一重に言っても様々な種類があり、また「フグ毒」も様々な生物に存在していることが明らかになった。 本書はフグ毒とフグの関係、そしてフグ毒の使い道について「フグ毒=フグ」という常識を取り除きつつ、解明している。 第1章「フグ毒はどこに […]

私の「歌舞伎座」ものがたり

これまでずっと立替工事を行ってきた歌舞伎座だったが、今年の4月1日に五代目歌舞伎座がオープンし、連日「こけら落とし」公演が行われている。 2009年1月に行われた「(四代目)歌舞伎座さよなら公演」からはや4年3ヵ月。歌舞伎ファンはずっと新たな歌舞伎座として待ちわびてきたことだろう。 その歌舞伎界であるが、今年になって十八代目中村勘三郎、十二代目市川團十郎と重鎮が相次いで逝去した。江戸歌舞伎として牽 […]

新幹線を運転する

2013年3月のダイヤ改正より、世界一速い新幹線が変わった。かつては東海道・山陽地方を走る「のぞみ」だったのだが、このダイヤ改正により、東北を走る「はやぶさ」となった。時速にして320Kmであるという。 私事の話に移るが、私はこれまで旅行したことはあまりなく、新幹線を利用したこともほとんど無い。その利用した新幹線も実は「のぞみ」しか利用したことがない。「のぞみ」の他にも様々な新幹線があることは知っ […]