初速思考~30代で一気に突き抜ける人の集中戦略

ビジネスは結果が全てと言われている。その結果によって自分自身がプラスになったり、マイナスになったりすることがある。そのビジネスにおける結果を出し、成長するためにはスピードが求められるのだが、そのスピード、かつ正確な結果を得るためには「初速」が大事になる。

ビジネスではスピードが命であるが、人生もまた然りあり、あっという間に社会人人生を過ぎてしまう。本書はそのスピードに乗るため、あるいはスピードのある成長を目指すための方法を伝授している。

第1章「経験と時間をムダにしない「1行」記録術」
経験とそれにかかった時間を「残す」ために1行でいいから記録をすることが大事である。行動そのものをほったらかしにせず、具体的な記録をもとに振り返り、新しいビジネスにおける行動のサイクルを起こす重要性について提示している。

第2章「ミスやトラブルを防ぎ「最低速度」で上げる」
人は誰しもミスやトラブル、失敗を起こす。
そのミスやトラブル、失敗を以下に反省し、新しい行動のための材料と成り、良い結果に導いていくのか、本章では「アクションリスト」をもとに、一度起こしたミスやトラブルを防ぎ、優先順位を把握してスピーディーに動く重要性を提示している。

第3章「成功パターンをかけ算して「最高速度」を上げる」
「初速思考」の根幹と言えるのが、「成功」のパターン化にある。成功体験はポジティブな結果であり、偶然の産物として見られることが多く、パターン化する、あるいは「見える化」すると言われたことがあまりない。しかし失敗も成功の母とあるように、「成功も、新たなる成功の母」となるような形にすることも大切である。成功は偶然の産物ではなく、様々な「要因」があって成功しているわけだから、「なぜ成功したのか?」と言うことを突き詰めることによって、パターン化する事ができ、仕事のスピードアップを図ることができる。

第4章「「初速」で一気に差をつける90日プラン」
では、成功をパターン化し、スピードを上げて成功に導き出すにはどうしたら良いのか。本章・次章では具体的なアクションプランを個人・チームそれぞれの視点から捉えている。
まずは個人として90日にこだわる理由、計画から行動、フィードバックまでのフェーズの立て方に至るまでの方法を伝授している。

第5章「最速で結果を生み出すチームの90日プラン」
最後はチームである。プロジェクトリーダーである場合は試してみる価値もあり、プロジェクトメンバーでも方法に困った時にやってみる価値がある。人を動かす、人が動くためにチームとして90日間で成功をパターン化するまでに、どのような計画・行動・フィードバックを行えば良いのかを伝授している。

経験をする、考えるにしてもスピードが求められる。その中で成功や失敗体験は何度も起こるのだが、それを自己成長の糧に使えるかどうかでスピードや経験の密度も違ってくるし、「初速」の違いも変わってくる。スピードと結果が求められる時代だからでこそ、本書が出てきたと言っても良い一冊である。