神さまが教えてくれた幸福論

「人にとっての「幸せ」とは何なのか」
それは誰しも問い続ける課題としてあげられる。特に本書のタイトルにある「幸福論」については、アランやB・ラッセルの「幸福論」にもあるように名著としてあげられる作品もある。
では、日本人において「幸福」とは何か。本書は古代に本陣の行き方にあった「ナガタ」「ナガサキ」のことを中心に作家と心理学者が対談形式で紐解いている。
なお、「ナガタ」と言っても名字のことではなく、「ナガサキ」も都道府県名や都市名のことではないことだけは釘を刺しておく。

第1章「「ありがとう」に宿る言葉の力」
私自身もつくづく思うのだが、「ありがとう」と言う言葉は不思議である。本来は感謝の言葉出あるが、その感謝を与えることによって相手も自分も幸せになれる。本来「ありがとう」は漢字に直すと「有難う」と書くが文字通り、行うこと、あるいは存在することが難しいことへの感謝の意を「ありがとう」と表している。
本章ではこの「ありがとう」を何度も言うこと、そして神社に向けて言うことのメリットを語っている。

第2章「「逆境が力になる」という法則」
人は誰しも「逆境」と呼ばれるような次章は存在する。しかし、その逆境をどのように乗り越えて行くのかを人は考える。本章では「五体不満足」の乙武洋匡や千円札のモデルになっている野口英世を引き合いに出しながら逆境の乗り越え方を説いている。「逆境」とひとえに行っても試練といったものもあれば、事故や病気といったものも含まれる。

第3章「奇跡の出会い」
「一期一会」という言葉があるように人には誰しも思いもよる、もしくはよらぬ出会いがある。その出会いを生かすも殺すもあなた次第なのだが。
本書は最初に書いた「ナガタ」「ナガサキ」についての意味も詳しく言及している。元々は「秀真伝(ほつまつたえ)」から出たものであり、

「ナガタ」・・・「あなたが楽しいと思ってくださることが幸せです」と、他の人の楽しみを先にする生き方をすれば、こちらも不思議に栄えていくという生き方(pp.73-74より)
「ナガサキ」・・・あなたの幸せが先で、「何か私がお役にたてることがあればうれしい」と思って行動することを意味する(p.74より)

と定義されている。

第4章「作家の使命」
作家は言葉を操り、文章などで人の心を動かす職業である。しかし言葉というのは恐ろしいものであることを、中村天風と彼の師匠のやりとりを引き合いに出している。

第5章「和の魂を持った日本人」
元々日本人の魂は「和魂(わこん)」と呼ばれた、現在では、「大和魂(やまとだましい)」がよく使われるが、これは幕末の志士を育てた吉田松陰が処刑の祭の「辞世の句」にて、

「身はたとひ 武蔵の野辺に朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂」

という句を遺したことから使われ始めた。

第6章「仏教が描いた理想国・日本」
本章では神は「水のような性格」であるという。その「水」を司り、水資源を活かして「瑞穂の国」に育て上げたことと、「ナガタ」「ナガサキ」の概念も起因している。

仏教や日本神話などの教え、さらには人間としての道理を紐解いてみると、感謝の意味をはじめ、日本人としての幸福とは何かを知る事ができる。本書はそのことを教えてくれる。

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