年末恒例ランキング2013 vol.5 「人文」本ランキング

年末恒例企画もいよいよラスト、今日のランキングは「人文」本のランキングです。今年は153冊取り上げました。「人文」とは名ばかりで、自伝であったり、習わし、学問の概論、さらにはサブカルチャーに至るまで幅広く扱っている故にこのような冊数になりました。

今回はこの中から印象に残った本を5冊紹介致します。

第5位:新宿末廣亭うら、喫茶「楽屋」

実のところ趣味は落語鑑賞なのですが、新宿末廣亭には一度も行ったことがありませんでした。しかし、本書の影響もあって来年いってみようかなと思った一冊でした。

第4位:灘中 奇跡の国語教室 – 橋本武の超スロー・リーディング

本書を取り上げたのが2月末でそれをきっかけに「銀の匙」、そして中勘助作品をシリーズとして取り上げてみました。しかし「銀の匙授業」で知られた橋本武氏は今年の9月11日、101歳の天寿を全うしました。その意味では本書を取り上げたのは何らかの縁があったかもしれません。

第3位:本屋さんで本当にあった心温まる物語

著者の川上さんはこの本をきっかけに、色々な所で本屋を活性化させるプロジェクトを推進してきています。私もトークショーなどに参加しているんですが、色々な本屋があり、そこには心温まる物語がある。そして本屋は本を売るだけではない、一つの憩いでもあり、コミュニケーションの場であると言うことを認識させられた一冊と言えます。

第2位:「マイナス」のプラス ――反常識の人生論

本ブログでもけっこう人気のあった一冊です。結果によって失敗になったり、一人前になれなかったりすることがあります。しかし、そのマイナスな要素をプラスに持っていけるにはどうしたら良いのか、著者の体験談を元に綴っています。

第1位:女子プロレスラーの身体とジェンダー -規範的「女らしさ」を超えて-

元々プロレスが好きだったのですが、本書は女子プロレスラーをジェンダーの視点から見た画期的な一冊だったと思います。取材にしても多くの女子プロレスの試合を観戦し、多くの女子プロレスラーにインタビューするなど、論文なので少し堅苦しい部分もありますが、「プロレスをこの角度から見たのか」という目から鱗の一冊でした。

さて、2012年も残すところ、あとわずかとなりました。昨年の大晦日に「大きく変わる一年」にすると書いていましたが、今年の春に「蔵前トラックⅡ」から、この「蔵前トラックⅢ」に移転し、さらにブロマガでは新たに「蔵前トラック アーカイブ」を立ち上げました。

いずれも順調ではありますが、今の仕事柄、これからどうなるのかわかりません。また本家である「蔵前トラックⅢ」は、2009年1月5日より毎日更新を続け、かれこれ1800日ほど連続して更新することとなりました。

来年の「蔵前トラックⅢ」もまた毎日書評を取り上げて行きますが、電子書籍や動画など様々なものを使って見ようかとおもいます。ただしあくまで「予定」ですので、実行する保証はありませんが・・・。

ともあれ、「蔵前トラックⅢ」、そして「蔵前トラック アーカイブ」を、来年も変わらぬご愛顧をよろしくお願い申し上げます!

「蔵前トラックⅢ」、及び「蔵前トラック アーカイブ」 管理人:蔵前