G20の経済学 – 国際協調と日本の成長戦略

G20とは、サミットの主要国である「G8(主要国首脳会議。参加国はフランス・アメリカ・イギリス・ドイツ・日本・イタリア・カナダ・ロシア)」に加え、「中華人民共和国、インド、ブラジル、メキシコ、南アフリカ、オーストラリア、韓国、インドネシア、サウジアラビア、トルコ、アルゼンチン、欧州連合」を足した20カ国で成り立つ組織である。

G20は「20か国・地域財務大臣・中央銀行総裁会議」として、国際協調と経済の連携を話し合うのだが、先進国と発展途上国が合わさった集合体であるために、様々な対立が起こりうる。最近対立が起こっているものでは日本に関連するものとしたら「尖閣問題」「靖国問題」が挙げられるのだが、ほかにも欧州の経済危機(「ソブリンリスク」など)や、これから来るであろうアメリカのデフォルト危機もある。
そのような状況の中でG20はどのような役割を担っていくのかについて追っているのが本書である。

第1章「政策協調と対外不均衡」
「政策協調」とは、

「主権国家同士が共通の目標のために、自国の政策に何らかの調整を行うこと」(p.4より)

という。20カ国の国々には複雑な利害関係・対立がある。しかし細かい政策の中には、協調せざるを得ないような状況もある。しかし「対外不均衡」という言葉があるように、経済力には大きな開きがある、さらには中国などのBRICsのように急成長して先進国に追いつき、追い越すような国々も存在しており、均衡がとれなくなっている。その際の財務政策をどのようにするか、貿易にしても「摩擦」をいかに是正するか、という課題が出てくる。

第2章「世界金融危機と政策協調」
「世界金融危機」は2008年9月に起こった「リーマン・ショック」が有名であるが、他にも2007年にフランスで起こった「パリバ・ショック」2008年3月にアメリカで起こった「ベアスターンズ・ショック」と言うものがある。
G20では経済や金融に関する危機を対応するのにも重要な役割を担っている。今で言えば「欧州通貨危機」もあれば、これから起こるかもしれないアメリカの「デフォルト危機」も挙げられる。その際に「緊急」で経済対策を行うのだが、複雑な利害関係が生じる中で協調し、対策を行うといったこともやっている。しかし先進国や新興国の対立もあり、難航するケースも多い。

第3章「金融危機の防止と政策協調」
現在進行形でも「金融危機」が起こったり、「金融危機」の予兆が発生したりする。しかしその「危機」は世界中の経済に波及してしまうため、度合いによっては、世界的な経済不安にさいなまれる。それを防止する、そして政策協調を行う組織として「IMF(International Monetary Fund:国際通貨基金)」が挙げられる。

第4章「途上国・新興国経済と日本の成長戦略」
日本は途上国・新興国に対して、どのように接したら良いのだろうか。日本では諸外国に対してODA(Official Development Assistance:政府開発援助)と言うような経済援助・開発援助を行っている。そのことにより、途上国・新興国の国々の経済成長をアシストし、日本にとっても国益になるような支援を行っている。しかし経済援助などをやっている一方で、中国では海外進出を行っており、日本はどのように対抗していくのかと言うことについても取り上げている。

日本は自国の経済成長が回復の兆しは見せているものの、日本以外の国際関係は冷え切っている所も存在する。冷え切っている所はどことは言わないが、自己中であったり、恨の文化立ったりするところである。
それはさておき、そのような国々でも経済的な連携は持つ必要がある。それは経済危機を回避する、あるいはフェアな貿易関係を持つ、という点など様々な理由がある。本書は、新聞やニュースではあまり知ることのできない「G20」の役割を知ることのできる一冊である。

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