追跡!私の「ごみ」―捨てられたモノはどこへ行くのか?

普段の生活で必ず出てくるものとして「ごみ」がある。その「ごみ」はゴミ集積所にまとめられ、その後分別ごとに埋め立てたり、焼却したり、再利用したりする。

しかし、本当のところどのように「ごみ」は行くのだろうか。本書は「ごみ問題」について具体的な流れについて取り上げている。

パートⅠ.「埋立てる」
多くのごみは、回収トラックにて回収され、集積場に集められ、埋立場へと運ばれ、ごみは埋められる。
埋立場の歴史は古く、アメリカでは1937年に、カリフォルニア州で「衛生埋立場」が設立したことが始まりである。

パートⅡ.「埋立てない」
ごみによっては埋立てないようなものも存在する。もっとも多いものでは「生ごみ」が挙げられる。生ごみの場合は「コンポスト」として、生ごみを「堆肥化」して土に還すことをしている家庭もある。ほかにも紙ごみ(ミックスペーパー)はリサイクルとして古紙再生をする、さらにリサイクルで言えば空き缶やペットボトル、プラスチックも別のものの原料として使われる。

パートⅢ.「流す」
ごみを「流す」というのはあまりピンと来ないのだが「トイレットペーパー」が「流す」にあたる。ほかにも排泄物もまた「ごみ」に入っており、ともに下水道へ流れて、処理される。しかしどのように処理されるのかというと、肥料やバイオエネルギーなどになるのだという。

パートⅣ.「増えつづける」
「環境問題」とひとえに言っても様々なものがあるのだが、一つには「ごみ問題」が挙げられる。先進国の消費は横ばいになったとは言え、発展途上国や新興国はモノが豊かになるにつれ、ゴミの量も増えてくる。そのため世界的にも「ごみ」の漁は増え続けてきており、ごみの一部は海に流され「漂流ごみ」ともなっている。「ごみゼロ」への動きも出てきているのだが、それについても賛否両論の意見が相次いでおり、進んでいないという現状もある。

ごみは私たちの生活のなかでも必ずといってもいいほど出てくる。出てくるごみにはどのように流れ、行き着く先はどこのなのか、ということをアメリカの側から見ることができる。本書を読むと州によって異なるものの、だいたい日本と同じであると言っても過言ではない。