悩める人の戦略的人生論

人生としての「生き方」はそれぞれであるが、その「生き方」について悩む人も少なくない。その悩む方のために「経営」にまつわる「戦略」が役立つのだという。働く人にとって大切な「キャリア」を構築するために、さらに仕事においてさらなるステップアップをはかるために重要な要素である「戦略」をどのように築くべきか、本書はそのことについて伝授している。

第1週「なぜ、この会社で働いているのか―サエグサ君、ミッションについて考える」
「ミッション」は仕事でも経営でも重要な要素であり、「任務・使命」と定義されている。会社にしても、組織にしても、仕事にしても、そこにいる「意味」が存在しており、そこに「使命」が存在する。しかし多くはそこに見いだしていない。
本章では「ミッション」を通じて組織にいること、会社にいることの意義について伝授している。

第2週「「なりたい自分」を知る方法―サエグサ君、ポリシーについて考える」
「将来の夢は何か」
子供の時、それについて気かれることがあった。自分は何になりたいのか、漠然と考え、見出し、そして願った時期もあった。
しかしいざ就職すると、その夢を見いだせない人が多くなる。その理由には理性が成長し、現実を見るようになり、堅実な事を考えることしかできなくなるからである。
この大人の、社会人の時期だからでこそ、なりたかったものを見出し、その本質を深く問いつめる必要がある。本章ではそれについて取り上げている。

第3週「成功のために何が必要か―サエグサ君、戦略について考える」
「成功」をつかみ取るためには、個人としても、チームとしても「戦略」を練って、実行する必要がある。その「戦略」はミッション・ビジョン・価値観を元に、日々の行動に落とし込み、仕事にしていく、その仕事の進捗について管理を行い、ビジョンとのギャップを見て、課題・強み・弱みなどをあぶり出す必要がある。

第4週「他人と自分の差別化を図れ―サエグサ君、自分の強みについて考える」
もしも自分が経営者だったら、相手とどのように差を作ることができるのか、自分自身の強みを見出し、価値を見出し、差別化をはかっていくか、それを見出す術と考え方について伝授しているのが本章である。

第5週「お金をもらうに値する仕事とは―サエグサ君、ニーズについて考える」
どのような業界にも「ニーズ」は存在する。そのニーズをどのようにして分析し、応えていくべきか、そして応えた先に利益を生み出すか、そのことについて伝授している。

第6週「人生戦略における「現在地」はどこか―サエグサ君、組織内のポジションについて考える」
経営をするにしても、ブランディングするにしても、戦略を立て、実行するにしても、現在地を知る必要がある。そうでないと戦略も行動も机上の空論になり、結果が生まれることは不可能である。

第7週「将来の選択肢を広げるには―サエグサ君、キャリアパスについて考える」
組織の中でも「キャリアパス」は存在する。会社の中で昇進することもあれば、別部署に行きながら「スペシャリスト」、または「ゼネラリスト」を目指すといった道がある。会社の組織でも、選択肢を広げるために変革をもたらしたり、組織そのものの風通しをよくしたりする事で、選択肢を広げ、自分自身のキャリアの発展をする事ができる。

人生はどうなるのか分からない。当然戦略を築いたとしても、予想外のことは起こり得る。しかしそれも「想定内」として、戦略を築き、自分が必要としているものは何か、そして自分が目指す先には何があるのか、それを見出すきっかけになる一冊である。