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2014年5月

星降る楽園でおやすみ

無認可保育園と言うところで園児5人を人質に立てこもる事件が起こった。身代金を要求されたが、この事件には身内が手引きをしているという疑いが。その疑いに疑心暗鬼となる園長さらには人質となった園児を持つ家族も巻き込まれ、複雑な人間関係の中で人間の心がどのようにえぐり出しているのか、と言うことを描いている。 本書を見て気付いたのが、単に事件を解決していくミステリーばかりでは無く、「無認可保育園」の存在、そ […]

経済特区自由村

「経済特区」というと都市部のイメージが先行してしまうのだが、本書はむしろ農業や畜産を中心とした、言わば「田舎」と呼ばれる所で集団生活の中で、自給自足やエコロジーやエコノミーについて問うている。最近はエコ生活に関する本を呼んでいるせいかすんなりと入ってこれるのだが、時折外食業界の話にも言及している。 この外食業界が重要な役割を担っている。というのは外食業界でも契約農家や、自社持ちで農場や牧場などを持 […]

儲けすぎた男―小説・安田善次郎

「儲けすぎた」と言う言葉に引っかかって購入したのだが、「儲けすぎた」と言うと「秒速」と言う言葉で世間に名を馳せた方が、急成長したものの、昨月末に資金ショートし、六本木にあるオフィスや車、さらにはマンションを売却した、と言うことで話題となっている方を連想してしまう。もうすでにニュースになっているので、名前は言うまでもないのだが、「儲けすぎ」というイメージからちょっと関連づけられるのではないかと思い購 […]

歌舞伎町トップホストが教える シャンパンタワー交渉術

講談社様より献本御礼。 「交渉術」と言ってもそれを書いている人は、ビジネスマンにしても邂逅間にしても色々といる。本書はその中でも「ホスト」の交渉術を紹介していくわけだが、私自身「ホストクラブ」と言うと、イケメンだったりトークが上手かったりというイメージを持ってしまうのだが、指名を獲得する、一晩で高額な注文をしてくれるには交渉も必要になってくるのだという。 本書は新宿・歌舞伎町の三本指に入るホストク […]

大研究 日本の道路120万キロ

普段良く通る「道路」だが、道路にも国道や都道府県道、さらには市町村道まであるのだが、道路は車や歩行者などが通る道を連想するのだが、通行不能な「酷道」もあれば、海の上の道もあるという。そう言えばいつ放送されたか忘れてしまったが、国道の中には前述の「酷道」も存在するのを観たことがある。本書はめくるめく「道路」のすべてについて解き明かしている。 第1章「「道路法」で定義される道路」 「道路」は「道路法」 […]

教室内(スクール)カースト

けっこう学校を取り扱ったドラマや映画、アニメなのであるグループが牛耳っていて、階級みたいなものができているようなものを見る。現実としてそういった事がありうるのだろうか、と言うことを自分自身に問うてみるが、何せ学校を出たのが6年も前の事であり、クラスも分けられているが、「カースト(インドにおける「階級差別」を表す)」のようなことがあったというと、そうではなかった。一応グループはできていたが、階級はな […]

ジョージ・ソロス伝

ジョージ・ソロスは世界的な投資家の顔もあれば「慈善家」として顔を持っている。それだけではなく、自ら「国境なき政治家」と称するほど、政治活動にも積極的に関与している事から、本書のサブタイトルには「3つの顔(ペルソナ)を持つお琴の人生と仕事」と題しているのだろうと思っていたが、実際には「哲学者」「相場師」「フィランスロピスト」の3つの顔があるのだという。「哲学者」は社会哲学を特に専攻しており、「資本主 […]

くちびるに歌を

本書はフィクションであるのだが、時間軸からして2008年辺りの中学校を舞台としている。その証拠にはNコン(NHK全国学校音楽コンクール)の課題曲にアンジェラ・アキの「手紙~拝啓 十五の君へ~」が取り上げているからである。この曲は2008年にNコンの中学の部で本当に取り上げられた曲であり、合唱シーンも動画サイトで取り上げられているほどである。 さっき中学校が舞台になっていると書いたが、具体的には長崎 […]

未来は言葉でつくられる 突破する1行の戦略

「言葉」は人と人とのコミュニケーションを円滑にするためのツールであるが、それは対面での会話だけとは限らない。例えば電車の中で気になる広告を見ると、キャッチコピーが目に留まり、商品やサービスに興味を持つと言うこともまた言葉によるコミュニケーションと言える。相手を引きつける要素を持つ言葉なのだが、実は「未来」も発明できる役割を持っているのだという。本書は言葉で未来を発明する要因とケーススタディ、さらに […]

買物難民―もうひとつの高齢者問題

日本は「高齢化社会」と呼ばれるほど長寿大国であり、高齢者の比率も高くなっている現状がある。中でも地域格差の問題もあれば福祉や年金など生活に関する問題も秘めている。 その中でもあまり知られていないのが、本書で紹介する「買物難民」である。これは地域格差、さらには高齢化社会とリンクして語られるもので、近年スーパーやショッピングモールが郊外にでき、客足もそっちに流れて行ってしまったことから高齢者など、交通 […]