使ってもらえる広告 「見てもらえない時代」の効くコミュニケーション

「広告」そのものが変化しているといっても過言ではない。かつてはテレビのCMや雑誌、さらには建物の看板といった広告が主流となってきたのだが、現在はネットの広告も増えてきている。その弊害か、都市部では「白い街」と揶揄されている。

実際に「広告」というと宣伝なのだが、本当に見てもらえているのかどうかは不明である、というより「見てもらえない」といっても過言ではない。

本書はそんな時代に使ってもらえる広告は何なのか、広告の変遷と共に追っている。

第1章「広告なんて、もういらない!?」
最初に屋外広告が使われなくなり、都市部では「広告募集」と書かれている所が出てきており「白い街」のように呼ばれているのだが、TVや新聞、雑誌のCMでも広告費が削減されており、本章のタイトルを主張している方もいる。

第2章「コミュニケーションはいま、こんなにデジタル」
広告そのものの変遷は先日取り上げた「カンヌ国際広告祭(現:カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル)」が挙げられる。その中で出た「変化」はウェブの隆盛によるネット広告の広がりがある。ネット広告と一口に言ってもGoogleをはじめとした検索エンジンの広告もあれば、最近ではYouTubeやニコニコ動画などの動画広告も出てきている。

第3章「いまどきのユーザー(人びと)に接するには?」
そういった広告の変化でも見てもらえているかというとそうでは無い。もちろん広告は今もなおあるのだが、そのような状況でいかにして広告と寄り添うことが出来るのか、その一例として「mixiコミュ」を取り上げながら説明している。

第4章「「見てもらえる広告」から「使ってもらえる広告」へ」
第3章で述べた「mixiコミュ」が挙げられるのだが、ここでいう広告は「使ってもらえる広告」の代表格としてあげられている。「使ってもらえる広告」というのはブログや検索エンジン、SNSなどでクリックされるような広告を指す。

第5章「ユーザーに愛される五つの極意」
ユーザーに愛されるような広告はどうしたら良いのか、その一つとしてまたもや「mixi」が挙げられるのだが、ここではもうそろそろの時期のせいなのか「mixi年賀状」などが挙げられている。

第6章「未来はルーツの中にある」
ネットが様々な形で変化するように、広告の在り方も変化する。現在ではニコニコ生放送の中で生CMを行ったり、あるいはサイドバーなどで広告行ったりする手法も採られる番組もあり、SNSでは公式拡散用の投稿をすると行った方法もある。

広告の形は絶えず変化している。今も昔もあるようなスタイルもあるのだが、時代と共に需要は変化し、広告のスタイルも変化している。先日書いた「カンヌ国際広告祭」にも書いたとおり、変化に対応できるかどうか、広告の世界は試されていると言っても過言ではない。