年末恒例ランキング2014 vol.3 「文芸・評論」本ランキング

今日のランキングは「文芸・評論」本のランキングです。今年は67冊取り上げました。昨年は35冊だったことを考えると倍増しました格好です。実をいうと、これほど多くなった理由として今年は仕事そのものが忙しくなり、書評そのものを行う時間がほとんどなく、原稿用紙1枚程度で終わることの多い、小説などの文芸本を取り上げることが多かった事情があり、連日取り上げたり、高頻度で取り上げたりするような情況でした。

それはさておき、今回はこの中から印象に残った本を5冊紹介致します。

第5位:儲けすぎた男―小説・安田善次郎

本書を手に取ったのが本当の意味でタイミングが良すぎて、よく知っている業界の方が資金ショートしたという話を聞いた時期に購入し読んだんです。その方は会ったことはないのですが、秒速でお金を稼ぐということで「儲けすぎた」という言葉がにあっているような気がしてならなかったため、印象的だったと思います。

第4位:宝くじが当たったら

最近は宝くじ自体興味が無くなったのですが、大学入学してから、そして社会人になり始めたころは宝くじに手を出していた時期がありました。しかし結果は惨敗の連続でした。「宝くじは当たらないもの」という考えが買っていくうちにできてしまい、ぱったりと買わなくなってしまいましたが、実際に宝くじで高額当選していたら…ということを本書を通じて考えるとゾッとしたのかもしれません。

第3位:甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺

私自身甘いものに目がないので、本書を通じてお菓子を再び食べてみたくなりました。元々時代小説ですが、なんといってもお菓子の作り方からエピソードに至るまで事細かに描写されており、面白いというよりも「おいしい」一冊でした。

第2位:任侠病院

今年一番面白かった小説は本書といってもいいほど過言ではありません。「任侠」と「病院」というナンセンスな組み合わせ、もちろん展開もナンセンスでありながらドタバタ感満載でしたが、普段あるような医療小説よりもはるかに面白おかしく、それでいてハートフルな作品だったように感じました。(任侠というとハートボイルドの感じが強いのですが、ハートフルになるのは珍しいのも兼ねて)

第1位:面白い本

読書家の心をくすぐらせるような本が満載ですが、まさに「読書家の読書家による読書家のための本」と言っても過言ではありません。今年取り上げた「面白い本」ですが、すでに続編も発売されました。

次回は「ビジネス」本ランキングです。