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2015年3月

盤上の人生 盤外の勝負

現在「将棋電王戦FINAL」が行われており、ネットの世界でも将棋が色濃く認知されている。その現実について一昨年著者も電王戦のコラムとともに、取りあげられていたことが印象的である。ちなみに本書の著者は今年1月末に他界した。将棋棋士としての人生以上に観戦記者、作家としての認知度が高く、将棋の知らない方々に文章でもって伝えた功労者と言っても過言ではない。同時に、多くの闘いを見続けたことで、本書のような一 […]

サハラを走る。~7日間245キロ!サバイバルマラソンへの挑戦。

「世界で最も過酷なマラソン」 そう呼ばれているマラソンが存在する。アフリカ大陸北部にある世界最大の砂漠を舞台にして走る「サハラマラソン」である。距離にして245キロ、距離だけで言えば、ギリシャの「鉄人マラソン」と呼ばれ、246キロ走る「スパルタスロン」と、距離は変わらないように見えるのだが、その「過酷」の本質は距離よりも、「砂漠」という環境にある。245キロを7日間走り続けること、その間、灼熱と砂 […]

父のひと粒、太陽のギフト

ニートの生活から脱するため、紹介されたとある会社で働くことになった主人公。しかし仕事場はまさに「農業」だった。しかし主人公は元々実家が農業をやっていたことから、働くことへの意欲を見出すことができなかった。 しかしいざ働いて行くにつれ、農業の楽しさ、働くことの楽しさを見出していった。その最中、はたいている農場で、変死体が見つかってしまう。その「死」の真相は、農村、とうよりも「集落」というコミュニティ […]

独学でよかった

私自身、いろいろなところで書いたのだが、本格的に多読を始めたのは今から8年前、大学3年生で就職活動を行っている最中の時である。当時は小樽に住んでおり、小樽から札幌を往復する毎日を送っていて、それで手持ち無沙汰になっていたときに読書を始めたことが始まりだった。 それから読書の魅力にはまり、書評も書くようになって、現在に至っている。その読書を通じて、独学で学んだことも数多くある。もちろん本書の著者も数 […]

デジタルデトックスのすすめ~「つながり疲れ」を感じたら読む本

私自身、仕事をする際にパソコンやスマートフォンなどのガジェットを使うことが多い。もっとも仕事柄ほとんどそれに触れることが多く、やりとりを行う際に、メールやインターネットを使うことが多いのだが、それが「ネット依存」の引き金になってしまうこともある。 実際に仕事柄「ネット依存症」になってしまう自分もおり、そのたびにそこから脱出できないかと模索していた。そこで本書である。本書は「ネット依存」から脱出する […]

ツキの波

「ツキ」というのは何とも説明しがたいものであるのだが、その性質を知り、利用することができる方々もいるという。いわゆる「流れをつかむ」といのがあるのだが、実際にツキの波をいかにしてとらえ、つかんでいくのか、本書は「日とは見た目が9割」というベストセラーを上梓した著者が論じている。 第1章「運の総量は一定である」 「ツキ」について、力道山はもちろんの事、タモリ、さらには阿佐田哲也(色川武大)など、いろ […]

朗読のススメ

本書の著者であり、「サザエさん」の波平役で有名な声優・永井一郎氏が昨年の1月に逝去した。その永井氏が「朗読」にまつわる本を上梓された事は自分自身知らなかった。もっともなぜ永井氏は本書を上梓したのか、そのことを疑問に思ってならなかったのだが、著者は声優だけではなく、俳優としても活躍しており、その中で「読む」と言うことを重要視していた。そして本書が出版された当時は「音読」や「朗読」がブームになっている […]

ワースト・インプレッション~刑事・理恩と拾得の事件簿

本書のタイトルを直訳すると「最悪の印象」と言う。刑事の2人は上司・部下の関係でありながら、お互いの印象を「最悪」と言ってはばからないほどである。その2人の刑事が遭遇する事件の中で出てくる「デコボコ」ぶりはコミカルさが出ているのかというと、むしろそうでは無く、お互いの本章が丸出しになるような「最悪」の部分が露呈しながらも、事件を解決していくという、ミステリー作品にしてはけっこう軽い感じで描かれている […]

退屈のすすめ

私自身、仕事が多く、なおかつやることも多いため、退屈になることは少ないのだが、時として退屈になることもある。そういった状況になると、自堕落な性格が最大限に発揮され、ぐうたらしてしまう。なぜなのかと自問自答をしてみたら、元々「退屈」を想定して、やることを考えていなかったことにある。ではその「退屈」をいかにして遊べばよいのかと考えてしまう。そう考えてしまっている時に本書を手に取った。 第一章「靴と遊ぶ […]

今、そして未来(これから)―様々なビジネス生活から人生を考える

現状から未来を考えることは往々にしてある。もちろん私自身も書評を行っているが、将来は書評家をずっと続けながらも、書評を通じて、人と本を介した仕事をやっていきたいと考えている(出版社の仕事や本屋の仕事とは別の考えで)。そのモデリングは現在も考えているところにあるのだが、その仕事のなかで「やりたいこと」と「やるべきこと」と言うのがあり、それらが見えてきて「天職」に結びつけることができている方も少なくな […]