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2015年6月

人にフェロモンはあるのだろうか?

「フェロモン」は辞書を引いてみると、 「動物の体内から分泌・放出され、同種の他の個体の行動や生理状態に影響を与える物質の総称」(「広辞苑 第六版」より) とある。動物でもフェロモンによる求愛行動を起こしたり、あるいは仲間を呼び寄せたりすることができる。しかし本書のタイトルにあるように人にもフェロモンは存在するのかどうかはどうしても気になってしまう。ものの喩えとして「フェロモン」は使われるのだが、本 […]

インドの科学者 頭脳大国への道

インドは90年代から2000年代にかけて「TI事業」を急成長させ、「IT大国」となった。人口も約12億人で中国に次いで世界第2位であり、世界最大の民主主義国家である。 そんなインドは多くの科学者たちを輩出した「頭脳大国」であるという一面を持っている。もちろんインドを「IT大国」にのし上げたのもまた「頭脳」である。インドにおける「頭脳大国」はいかにしてできあがったのか、本書は歴史とともにひもといてい […]

後悔しない生き方~人生をより豊かで有意義なものにする30の方法

「後悔をしない生き方」とは何なのか、それは自分自身でもよく考えることである。しかしどのようなものなのかわからないときが時々ある。そこで本書である。人生においての「後悔」をしないためにはどうしたらよいのか、本書は基本方針として5つを紹介している。 第1章「自分の思いに素直になる」 「自分の思い」は人生や仕事における「ビジョン」が存在する。それを実現するためには、「今やりたいこと」「将来かなえたい夢」 […]

マックスむらい、村井智建を語る。

昨年あたりからYouTuberが活躍をしている。代表的な人を挙げるとHIKAKIN・はじめしゃちょー、そして本書にて紹介されるマックスむらいなどがいる。元々マックスむらいの本名は本書のタイトルにある村井智建(ともたて)、アプリ情報メディアの代表取締役である。その彼の生い立ちとは何か、本書はそのことについて自ら綴っている。 第一章「奥能登」 村井氏が生まれたのは1981年、石川県の能登半島の奥にある […]

ダンディズムの系譜―男が憧れた男たち

「ダンディズム」という言葉をたまに聞く。何なのか辞書で調べてみると、 「粋や洗練を好み、それを態度や洋服により誇示してみせる性向。一九世紀前半、イギリスの上流階級の青年たちに流行した伊達(だて)気質に始まる」(「大辞林 第三版」より) とある。しかしこれは辞書的な意味合いであり、ダンディズムのとらえ方は各々異なると言える。ただ「渋さ」や「反骨・反逆」「革命」といった概念があるのは間違いない。本書は […]

モンスーンアジアのフードと風土

日本をはじめとしたアジアの地域は「モンスーン」と呼ばれる「季節風」が吹いている。それにより四季折々の季節がはぐくまれ、多様な気候を彩ってきているが、それと同時に風土が生まれ、フードをはじめとした文化が育まれてきた。その育まれてきた文化や風土はどのようなものがあるのか、本書はそのことについてフィールドワークを通じて考察を行っている。 第Ⅰ部「モンスーンアジアの自然と稲作」 モンスーンの影響を受けてい […]

日本人はなぜ妖怪を畏れるのか

昨年・一昨年あたりから「妖怪ウォッチ」のブームが起こっており様々なメディアで取り上げられるほどである。それに限らず「ゲゲゲの鬼太郎」をはじめとした妖怪を扱うマンガ・アニメ作品は数多く存在する。 「妖怪」を取り上げられるような作品は今でこそ親近感があり、ブームと呼ばれているのだが、実はある種の「リバイバルブーム」であるという。ではその前にいつ頃ブームが起こったのかと調べてみると「井上円了(いのうええ […]

ルポ 電子書籍大国アメリカ

2010年に「電子書籍元年」と呼ばれ、それ以降電子書籍プラットフォームや電子書籍サイトが次々とでき、なおかつ電子書籍も次々と出てきた。しかし現在日本では電子書籍が浸透しているのかというと必ずしもそうとは言えない。もちろん浸透しているものもあれば、今もなお紙媒体を信用している人も少なくない。私も電子書籍をいくつか読んだことはあるのだが、玉石混交のような状態である印象である。 ではアメリカではどうなの […]

水の道具誌

そろそろ梅雨の時期であるが、その時期が抜けると真夏になる。30度以上の気温が続く状況にある中で水や塩分は必要になってくる。そうじゃなくても、私たちの生活に必要な「水」、今では上下水道が完備されており、水不足や災害などが起こらない限りはいろいろな用途で使われるようになっている。 ではその「水」は今までどのような使われ方をし、楽しまれてきたのか、本書は「水」にまつわることについて取り上げている。 第1 […]

優柔不断は“得”である~「人生の損益分岐点」の考え方

「優柔不断」というと、「スピード社会」と呼ばれている世の中では負の側面が強い。しかし著者は逆に即断即決はむしろ「決めつけてしまう」というリスクも孕んでいるのだという。そのことを踏まえて優柔不断はむしろ自分の人生を熟慮する上で「得」なのだという。ではどのような形で「得」になるのか、本書のキーワードとして「人生の損益分岐点」が挙げられている。 第1章「「人生の損益分岐点」を考えてみる」 「損益分岐点」 […]