小林カツ代のお料理入門

「家庭料理の鉄人」として自宅でもできる料理を数多く生み出した小林カツ代氏は昨年の1冊にこの世を去った。小林氏のレシピを伝えるべく、本書は今から12年も前に「実践 料理のへそ!」という本を改題・再構成を行い刊行された一冊である。

第一章「まったくの初心者OK。自分の食べたいものを作りましょう」
初心者でも作ることのできるものを取り上げられているが、どのような種類なのかというとオムライスやカレー、ビーフステーキ、ハンバーグ、ポテトサラダから、ひとりすき焼きや煮魚などもある。

第二章「料理のきほんのき」
本章ではレシピというよりもご飯の炊き方・使い方や味噌汁・吸い物の下ごしらえなどを取り上げられている。本当の意味で家庭料理の「きほんのき」である部分なので、料理を作る以前に、料理の原点を知ることが大切である。

第三章「買ってきたものをする「おかず」にするひと工夫」
和食には「一汁三菜」が原則であるが、そのおかずは今となっては「肉」や「魚」を使われることが多くなっている。その肉や魚、卵などを使った料理を取り上げているが、本章ではあくまで買ってきたものを一品加えるためのレシピである。

第四章「罪悪感を感じないために野菜を食べる」
野菜は種類によってはすぐに食べられるものもあれば、下ごしらえの必要なものまで存在する。しかし下ごしらえの必要な野菜でも一工夫したら簡単な野菜料理を作ることができる。本章では手軽にできる野菜料理のレシピを取り上げられているのだが、サラダだけとは限らない。

第五章「これだけは揃えておきたい調味料と道具」
揃えるべき調味料や調理道具はいろいろある。そのいろいろある調味料や道具を本章に手列挙しているのだが、具体的にどのような調味料が良いのかも含めて詳しく取り上げられている。

もしあなたが料理について何もわからない方であれば、まず第二章から始め、第五章で道具などをそろえ、そして第一章から第三章、第四章という順に実践してみると良い。そうすることによって、料理を磨くことができるし、何よりもおいしい毎日を送ることができる。本書は長年家庭料理を研究し続けてきたからでこそ生まれた結晶である。