危険な食品の見分け方

食品というと先月の26日、WHO(世界保健機関)の専門組織「国際がん研究機関(IARC)」が加工肉について発がん性のある物質に指定したことで大きく話題となった。現在もそのことについて議論が白熱しているのだが、かねてから危険な食品の一つであるという議論があったことは間違いない。
それに関連して本書では「危険な食品」には何があるのか、そしてその食品にはどのようなものがあるのか、そしてそれを見分けるためにはどうしたらよいのか、そのことについて示している。

1章「知らずに受けている食品添加物の微妙な悪影響」
「食品添加物」には少量であれば健康的な悪影響はない。しかし1日に大量に摂取したり、少量であっても毎日のように摂取したりし続けてしまうと、私たちの知らない間に生活習慣病に罹患する事もある。ちなみに食品添加物の多くは加工食品で使われるという。

2章「食品添加物が引き起こすがん」
その食品添加物は生活習慣病、その中でもがんを引き起こしてしまうケースもある。ガンの原因となる添加物として本章では「防カビ剤」や「保存料」などを取り上げている。

3章「食品添加物の害を防ぐ方法」
とは言っても加工食品を全て避けて食生活を送ることができるかと言うと、不可能ではないが非常に難しい。もちろん本章でも「無添加食品」を選ぶなど、「添加物を避ける」方法しか明示していない。

4章「残留農薬の危険性とその害を防ぐ方法」
輸入野菜の場合、産地によって残留農薬が含まれているという、その中で本章にて取り上げられているのが中国産やアメリカ産であるが、そもそも残留農薬は人体にどのような悪影響を及ぼすのかも言及している。

5章「遺伝子組み換え食品の問題点とその害を防ぐ方法」
「遺伝子組み換え食品」はなぜ存在するのかと言うと、病害虫の耐性や貯蔵性など、生産者にとって流通しやすいように開発されたのが遺伝子組み換え食品、及び作物である。遺伝子組み換えについては日本において厚生労働省および内閣府食品安全委員会にて安全性を確認している作物が存在している。
とはいえ「遺伝子組み換え食品」について激しい賛否両論の議論が巻き起こっており、結論も見えていない状況にある。
ちなみに本書は否定的な観点から問題点と防ぐ方法を取り上げている。

6章「放射能の影響とその害を防ぐ方法」
放射能、もとい放射性物質が人体に及ぼす影響は長きにわたって議論を続けられており、未だに明確な基準が見えない。学者によってはレントゲン検査を行うX線を浴びるだけでも被曝し、ある学者はわずかながらの放射性物質だと健康に良い影響を与えるというような話もある。放射能の議論については取り上げるだけでも本書の範疇を遥かに超えてしまうので、議論についてはここまでとするが、本章では放射性物質のある食べ物を食べたときの影響と対策法について取り上げている。

本書で取り上げている問題点・対策法は、あくまで著者がこれまで取材をしてきた中で出た著者の結論である。もちろん人によってはちょっと摂取しただけで大病を患う人もいれば、ちょっとやそっと摂取しただけであまり影響のない人もいる。本書はあくまで「参考材料として食生活を見直す」と考えて行動した方が良いと言える。