みんなバーに帰る

私自身バーには1人でいったことがないのだが、私の住まいの近くにはバーはいくつかあるので、時間とお金があった時に行ってみようとも考えている。その理由としては酒を楽しむのみならず、隣り合わせの人々との語り合いもある。そのことからバーにはほかでは味わえない「出会い」が存在するため、その好奇心からバーに行ってみたいと思っている。

私事の話はここまでにしておいて、本書の話に移る。とある町はずれのバーにやってくる人々を取り上げているのだが、その人々はありとあらゆる種類の「ダメダメ」な部分があるという。

しかしそのダメダメな人々が交わっていくことにより、客もそうだが、店員たちにも様々な変化を起こしていく。しかしその変化はさらなる転落を引き起こすことになってしまうのだが、その中には人間らしい「業」と「愛情」が見え隠れする。そう考えると人間模様が映える一冊のように見えて、切なさも垣間見える一冊である。