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2017年3月

戦艦武蔵 – 忘れられた巨艦の航跡

日本の戦艦には「大和」「榛名」「金剛」など様々な名前が存在する。その中でも最も有名な戦艦の一つとして「武蔵」がある。その武蔵は1種類だけというイメージが持たれるのだが、実際に調べてみると、幕末から明治初期に作られた初代、明治前半から日中戦争前まで造られた二代目、大東亜戦争にて闘った三代目とがある。その中でも本書で取り上げるのが三代目であり、なぜ造られ、沈没したのか、そのことを取り上げているのが本書 […]

九代目松本幸四郎

昨年の12月に記者会見が行われ、37年ぶりとなる高麗屋三大襲名が再び行われることとなる。本書で取り上げる九代目松本幸四郎が父の最後の名前である松本白鸚(まつもとはくおう)の二代目を襲名し、七代目市川染五郎が十代目松本幸四郎に、そして四代目松本金太郎が八代目市川染五郎にそれぞれ襲名する。その襲名を1年後に控えた今、九代目松本幸四郎はどのような足跡をたどっていったのか、そして二代目白鸚になってからどの […]

徹底調査 子供の貧困が日本を滅ぼす 社会的損失40兆円の衝撃

昨年の秋だったか忘れたのだが、NHKのドキュメンタリー番組にて貧困にあえぐ女子高生の姿が話題となった。その話題となった理由として貧困ではないのではと言う意見と証拠が出てきて「偽装貧困」とまで言われたことが挙げられる。そうではなくとも「子どもの貧困」の話は数多くあり、書籍・雑誌などでも指摘しているほどである。本書の話に移るのだが、その現実とリスクとは何か、その本質と現場を追っている。 第一章「子ども […]

筆跡はお見とおし

筆跡鑑定というのがある。もっとも犯罪捜査でも使われるのだが、他にも占いでも性格や未来などのことについても見ることができるものである。 ちなみに本書は最初で述べた「筆跡鑑定」を使った犯罪捜査があるのだが、それを元にして事件を解決していくミステリー小説である。難事件であるのだが、その証拠の一つとしてとある「落書き」があるのだが、その落書きはどのような事件との関連性とメッセージが残されていたのかが主軸と […]

お祈りメール来た、日本死ね 「日本型新卒一括採用」を考える

就活と言うと今から10年前に行ったことがあるため、記憶はそれほど濃いわけではないのだが、必死になって、なおかつ何度も電車・飛行機などで移動したことは今でもハッキリと覚えている。そのような中で就活を必死にしていたのだが、本書のタイトルにある「お祈りメール」は何度ももらったことがある。 私事はさておき、本書のタイトルを見ると昨年の「保育園落ちた」の記事が話題となったのだが、それを捩っているようでいてな […]

産廃Gメンが見た 食品廃棄の裏側

先月の節分では売れ残った恵方巻が大量に廃棄されるニュースを見たことがある。最もそれに限らず、過剰に生産した野菜を廃棄するといったことは私が北海道にいたときにほぼ毎年のようにニュースにて見たことがある。 もっとも私自身もスーパーの食品売り場のアルバイトをしていた時に食べ物を大量に廃棄するといったことがあった。そういったことを体験したとき、子どもの頃父親から「食べ物を粗末にするな!」と怒られたことを思 […]

やみ窓

結婚して間もなく最愛の夫が亡くなってしまい、未亡人になってしまった女性がアルバイトで生計を立てているのだが、その女性が義母たちの罵倒をはじめとした様々な地獄を体験していくことになる。それはドロドロとした人間関係を織りなすものであり、なおかつその人間関係の「闇」が描いている。それは自分自身とその周囲に映る「鏡」、その鏡の元となるのがガラスであり、そのガラスは「窓」としても扱われる。本書のタイトルはそ […]

王様でたどるイギリス史

イギリスは「王朝」と呼ばれる歴史がある。そのイギリスの歴史では様々な王が生まれ、その王政の中で歴史が生まれていった。その王国と王様との変化はどのような関連性があるのか、本書は王朝、王の変化によって生まれた歴史について考察を行っている。 第1章「乱立する王国」 古代から中世にかけては様々な王国・帝国が生まれ、滅んだ経緯がある。そのことから「乱立」という言葉が最もしっくりくるものと言ってもおかしくない […]

コーヒーもう一杯

カフェに限らず、店を経営するとなると様々な困難に立ち会うことがある。その「困難」は会社員時代にはまずないような体験と難題を抱えることとなるのだが、その難題とは一体何か、本書はとある元OLが思い立ってカフェを経営し始め、様々な失敗を経て軌道に乗り始めるまでのプロセスを描いた小説である。 もっともカフェの経営のノウハウ本は数多くあるのだが、実際にカフェを経営したストーリーを描いた作品はなかなかない。も […]

動物で読むアメリカ文学案内

アメリカに限らず様々な文学があるのだが、その文学の中には作品によって「動物」が存在する。その動物は物語をどのようにして彩ったのか、本書はアメリカ文学を主軸にして物語を彩った動物たちを取り上げている。 第1章「リップの愛犬ウルフ」 「リップ・ヴァン・ウィンクル」は19世紀ごろにワシントン・アーウィングによってつくられた短編小説集であるのだが、その短編小説の中に「新世界の浦島」と呼ばれるところに「ウル […]