「スーパー新幹線」が日本を救う

新幹線の進化は止まらないのだが、最近では北陸新幹線や北海道新幹線ができ始め、利便性が高まっていくようになった。今後も延伸や新しい新幹線の構想が出てき始めており、様々な交通インフラの充実が期待できるのだが、著者は一極集中から地方創生への一手段として「スーパー新幹線」があるという。そもそもスーパー新幹線とは何か、日本を救うきっかけとなる新幹線はどのようになったらよいのか、そのことを取り上げている。

1章「新幹線のディープインパクト―金沢、函館からの報告」
金沢・函館の両方は新しい新幹線の終点である。厳密に言えば函館は新函館北斗と呼ばれ函館の近くにある北斗市と呼ばれる駅がある。新幹線について北陸は4章にて述べるのだが、北海道新幹線は北海道に初めて新幹線が通ることで話題となったが思っている以上に客足が伸びなかった部分がある。

2章「新幹線は「日本復活」の最優良プロジェクト」
新幹線という新しい概念はほとんど日本から生まれたものであるが、新幹線ができることによって日本のネットワークが構築しつつある。リスクも空路よりも低い部分があるのかもしれない。そのこともあって著者は「超優良」としている。

3章「日本復活の「切り札」―リニア新幹線」
リニア新幹線の構想は20年以上も前から出てきたのだが、実際に実現する可能性は現時点で低い。もっとも現在は試運転や実験にしかとどまっており、実用化の見通しは立っていない。しかし実用化ができたらどうなるのか、そのシミュレーションも併せて行っている。

4章「「関西復活」の即効薬―北陸新幹線を関空へつなぐ」
北陸新幹線ができたことによって大きな話題となったのだが、北陸まで延伸できたというよりも新幹線の中身が話題となった。新幹線で初めての「グランクラス」と呼ばれるシートができた。その新幹線はまだまだ進化できる要素があり、関西まで延伸することによって関西国際空港につなげることができるきっかけをつくることができるという。

5章「四国を救う特効薬―四国新幹線」
四国は鉄道こそは通っているものの、なかなか新幹線に結び付けられていない。もっとも現時点で新幹線については「構想」だけであり、在来線の高速化を念頭に置いている現状にある。しかし四国に新幹線ができた場合、どうなるのか、そのことについて取り上げている。

6章「「九州は一つ」を実現せよ―九州新幹線」
九州新幹線が開業したのは2004年だったが、全線開通したのは東日本大震災の翌日である2011年3月12日である。その時のCMは震災に打ちひしがれていた人々に元気を与えることとなった。その全線開通した九州新幹線は今、どのようになっているのかその現状と対策を列挙している。

7章「日本海側に活力を取り戻す―日本海新幹線構想を実現せよ!」
日本海に新幹線はあるかと言うと九州新幹線・北陸新幹線・東北新幹線の一部に過ぎない。山陰や上信越を含めた日本海の部分をいかにして新幹線をつくり、元気なものにしていくか、もっとも日本海側でも「新幹線構想」があったのだが、その中身もともに表している。

8章「「第二期・整備計画」の策定を急げ!」
新幹線には「整備計画」があるのだが、その整備計画は現在「第二期」にあるのだという。その中身とは一体どのようなものなのか、そして成就することによってどのようなメリットをもたらすのか、そのことを取り上げている。

新幹線には様々な可能性がある。その可能性を見出すためにはどのような課題があり、そして解決方法があるのか、その指針を示している。