心臓異色

文字通り「心臓移植」のことを表しているのだが、もっともスーツ姿の大泥棒がある女性との出会いが足を洗うこととなった話と、本書のタイトルにある心臓移植をした男が恋愛をしながらも心臓移植前のオーナーを追ったなどの6編の物語から成り立っている。

現実のように見えてあたかもファンタジー小説の様相を見せており、1編1編が特徴的なファンタジーを描いており、なおかつ奇想天外な物語と現象でもって、本書を面白くさせていると言っても過言ではない。

また本書のタイトルにあるような重たい事柄でありながらもストーリー自体は軽く、なおかつ面白く描かれているため読みやすくもあり、なおかつ、小説を面白おかしく楽しむことができる。またほのぼのとした雰囲気があり、小説をあまり読まない方々であれば十分に楽しめる一冊と言える。