COVERED M博士の島

瀬戸内海の小さな孤島を舞台にした物語であるのだが、その舞台にとある医療研究の材料を集め、行うのだが、その「医療」は「美」を追究するものであるという。

その追究に対してある主人公は当選をすることになった。人生に絶望をしながら、そこから脱するために全身整形を受けるのだが、その受ける舞台が孤島というのも突っ込みどころがあるのだが、その舞台で手術・研究を行う博士の死体が見つかった。そこからミステリが始まるのだが、いったい誰が犯人か、そしてなぜ孤島で殺人を行ったのか、そしてどのようなトリックがあったのかも物語の中に埋め込まれている。

ミステリ作品らしく物語の節々にトリックのヒントが埋め込まれており、動機・方法・犯人など様々な証拠が織り込まれており、それを見つけ、推理する楽しさを見出すことができる。その意味も兼ねておそらく最も「ミステリらしい」作品の一つとも言える。