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2017年6月

叱られる力 聞く力 2

誰だって叱られることは嫌なことである。しかしそれは叱る方も同じである。その叱る・叱られる双方を経験することを忌避する人も多いのだが、その体験をすることもまたメンタルを強くする要因となる一つでもある。もっとも著者も長い人生の中で叱られる経験を数多くしてきたというのだが、そもそも叱られる体験は一体どのようなことか、本書は著者自身が出版し大ヒットした「聞く力」の続編として取り上げられた一冊である。 Ⅰ. […]

シンデレラの告白

中世から近世にかけてのヨーロッパでは魔女裁判が横行し、陰湿な社会となっていった。その社会の中で生きるとある姉妹は、姿から「鬼」と称されるほど外見は醜い一方で、心の美しさは存在した。 その心の美しさをいかにして表していくのか、密告や魔女裁判などのような醜い社会の中でどのように光り輝いていくのかも描いている。 中世ヨーロッパの歴史を事細かに研究して描いているだけでなく、人としての生き方、そして人とは何 […]

日本の花火はなぜ世界一なのか?

夏の風物詩の一つと言われる花火。花火について見物する「花火大会」は毎夏全国各地にて行われており、多くの見物客が詰めかける一大イベントになっている。私の住む鎌倉でも、毎年のように海岸で花火大会が行われているが、今年は開催・中止と二転三転するような事態に見舞われてしまった。 夏の風物詩である花火は世界的に見たら「世界一」と言われているのだが、その所以はどこにあるのか、そして全国各地の花火大会や未来につ […]

葛飾北斎の本懐

葛飾北斎という名前を聞いて思い浮かぶものと言うと「富嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)」や「北斎漫画」などがある。その中でも前者の中における「神奈川沖浪裏」と呼ばれる荒波を描いた絵は歴史の教科書に載るほど非常に有名なものである。そのために江戸時代後期の中における「化政文化」を代表する画家であるのだが、しかし北斎は画業に執念を燃やすあまりに埋もれてしまった作品・エピソードなどがある。そのことを掘 […]

斎藤一人 人間力 一人さんと二人で語った480分

信長出版様より献本御礼。 著者は今となっては日本を代表するカリスマホストであるのだが、様々な人の出会いの中で成長を遂げてきた。本書もまたある人の出会いと対談であるのだが、その人とは数多くの著書を生み出し、なおかつ弟子を育て、さらには「まるかん」を創業し、日本一の大富豪にまでなった斎藤一人氏である。日本一のホストと日本一の実業家、その対談を通じて得たものとは何か、480分もの対談を綴っている。 第1 […]

不動産取引と土壌汚染のリスク

土地・建物など不動産にまつわる取引は数多く行われている。しかしその取引の中には様々な「リスク」はついてくるのだが、中でも本書で取り上げる「土壌汚染」もまたリスクの一つとして考えられる。取引行う上での「価値」の観点における「リスク」もあれば、実際にその不動産を使う人々に対する健康への「リスク」も挙げられる。さらには周辺地域への「リスク」などリスクを上げるだけでもキリがないほどである。そのキリのないリ […]

COVERED M博士の島

瀬戸内海の小さな孤島を舞台にした物語であるのだが、その舞台にとある医療研究の材料を集め、行うのだが、その「医療」は「美」を追究するものであるという。 その追究に対してある主人公は当選をすることになった。人生に絶望をしながら、そこから脱するために全身整形を受けるのだが、その受ける舞台が孤島というのも突っ込みどころがあるのだが、その舞台で手術・研究を行う博士の死体が見つかった。そこからミステリが始まる […]

日本とフランス 「官僚国家」の戦後史

常々日本は「官僚国家」ともいわれている。そもそも官僚が生まれたのは山縣有朋が政治の実権を握った時代からそのようになっている。もっともフランスにも形は違えど、日本に似ている官僚国家である。その官僚国家はいかにして形成づけられ、それぞれの国における官僚国家のあり方は何か、第二次世界大戦後の歴史とともに追っている。 第一章「戦後への「負の遺産」」 フランスではナチスドイツの侵攻を受け、なおかつレジスタン […]

まちのゲストハウス考

「ゲストハウス」と言うと簡単に言えば「訪問者のための宿泊施設」と表すのだが、様々なコミュニティを通してそこにコミュニケーションを求める、あるいは憩いを求めるためにあると言っても過言ではない。しかし海外でいう「B&B(ベッド&ブレックファースト)」のような様相ではなく、ある意味「シェアハウス」に似た形のものを指している。そういった「ゲストハウス」は今、どのようにして役立てられているのか、様々 […]

戦始末

どんな戦いや行動にも「後始末」は必要であり、その後始末はいったい誰がやるのかと言うのもカギである。本書は戦国時代における戦の後始末であるのだが、その中でも「負け戦」の後始末は大変なものである。どのように大変なのかと言うと「負ける」というネガティブな感情もあれば、最小限に被害を抑えるというような実務的な負担もあるので、両方の意味で大変なものである。 その戦における後始末の中心的存在となるのが「しんが […]