失踪.Com 東京ロンダリング

失踪者は毎年のように出るのだが、そもそも失踪者と言うと理由もあれば、理由もなく失踪をする人もいる。その失踪者がいかにして生まれたのか、本書ではそこに事故物件が住んでいる人々であるという。その事故物件をロンダリング(洗浄)する業者が再び動き出した。

しかしそのロンダリングをするような人々に対してとある「妨害」があった。その妨害は一体だれが、そしてどのように行われてきたのか、それを負っていくうちに事故物件や失踪の関連性が見えてくる。

ミステリ作品であるのだが、社会の風潮を風刺している一冊とも言える。しかしもう一つ印象に残ったのがミステリ作品の中でもドラマなどの映像化しにくい部分があるという。その理由として「失踪」を題材にしていること、そして事故物件にある。それらをいかにして表現していくのか、文章ではわかるのだが映像になったらどうなるのかあまり頭に浮かばない。