中年だって生きている

中年というとオヤジとすぐに連想してしまうのだが、実際には女性も中年と呼ばれる時代がある。もっとも10年近く前から「アラサー」や「アラフォー」「アラフィフ」といった言葉が流行し、定着してきた。

その中年の女性はよく「おばさん」と呼ばれており、その言葉に対して抵抗を感じたり、反発したりするようなことがあるのだが、そもそもそういった世代でしかできないこと、誰にでもなるのだからでこそ、中年ならではの出来事をいかにして乗り越えていくのかの指針を示している物語である。

短編集であるのだが、中年女性ならではの題材が詰まっている。もっとも恋愛もあるのだが、病気や老化といったものも取り上げられており、男性でも中年になったらを想像できる一冊である。