育児は仕事の役に立つ 「ワンオペ育児」から「チーム育児」へ

保育園問題があるのだが、そこには育児休暇など、働きながら子育てをする中で育児ができる場所があるかどうか、そして仕事にしてもいつまでできるのか悩みどころである。

しかしながら子育ては本当に夫婦が行う必要があるのか、そしてこれからの「子育て」のあるべき姿とは何か、そして本書のタイトルに「仕事の役に立つ」とあるのだが、それは何故なのかそれを紹介しているのが本書である。

第1章「「専業主婦」で少数派になる!?」
女性の将来の夢として専業主婦を求めている人は少なからずいるのだが、実際に共働きになる夫婦が多くなっており、子育てをしながら育てるという家庭は当たり前になっている。そのため、労働時間の短縮(いわゆる「時短」)の制度をつくるなどの対策を行っているという。

第2章「「ワンオペ育児」から「チーム育児」へ」
育児というと主婦だけの仕事となってしまうと大間違いであり、夫婦で行う、さらには周囲と共に育てると言ったことが必要となってくる。本書ではあくまで夫婦の「チーム」としての育児を提唱しているのだが、もっと言うとそれ以外の周囲の人びと(地域も含む)との支えや協力、チームワークでもって育てることも必要になってくる。

第3章「チーム育児でリーダーシップを身につける」
そのチームを作り、子育てを連携することによってチームワークを身につけ、なおかつリーダーとしてどのようにして育てていくのかというリーダーシップを身につけることができるという。

第4章「ママが管理職になると「いいこと」もある」
管理職になることによって環境作りに関わることができるようになる。働くママだからでこその改革を船頭になるなど、「いいこと」もある。

第5章「なぜママは「助けてほしい」と言えないのか」
働くママは強いのだが、その「強い」ことが足枷となり、助けを求めることができないリスクがある。なぜ「助けて」と言えないのか、そしてその言えない「助けて」をどのように周囲に受けて、助けていく必要があるのかを取り上げている。

第6章「日本の働き方は、共働き世帯が変えていく」
共働きだからでこそのメリットはあるのだが、そのメリットは経済的な理由以外にどのようなものがあるのか、そしてそれを活かすためにすべきこととは何かを取り上げている。

「チームで子育て」は別に夫婦だけの話だけではない。地域で子育てプロジェクトを行ったり、会社によって託児所や保育園をつくったりして子育てを会社や団体単位で行っていくことが必要になってくる。ついこの間待機児童や保育園の問題について取り上げたのだが、その解決方法の一助になってくるのではないかとも考えられる。