人は思考する生き物である。その思考をどのようにするかも人それぞれであり、思考における「クセ」が生じる所以ともいえる。しかし「思考」も一つ変えることによって考え方も、解決に向けてのプロセスも劇的に変わってくることもまた事実である。本書はある種スプリンターのようなネーミングでもあるのだが、「最速」かつ「最短距離」でゴールにまでたどり着けるからでこそ「瞬発」と呼ばれているのかも知れない。その「瞬発」はどのように行っていけば良いのかそれを伝授している。
第1章「問題の本質を最速でつかむ人は、「どこ」を見ているのか?」
仕事において「問題」は常につきまとう。だからでこそ問題に対していかにして解決に導いていくのかのプロセスを求めることも必要である。もっとも問題は1つに限らず、日に日に増していくことによって問題に押しつぶされるようなこともある。それを避けるために「瞬発思考」があるという。
第2章「あらゆる「考える力」が一気に伸びる「瞬発思考」習得法」
思考の方法や力にも個人差があるため、「私では身につかないのではないか」と考えてしまう人もいるかもしれない。しかし個人差はあれどやり方を見つけていくことによって、そしてそれを実践し続けていくことによって身につくことができるようになる。その方法を伝授しているのが本章である。
第3章「究極の問題解決力が身につく練習問題」
本章では仕事に限らずプライベートも含めて様々な場でどのような問題があるのか、そして解決に導くまでに「瞬発思考」をどのようにして使えば良いのかを実践的に教えている。仕事もプライベートでも実践できる題材がふんだんに盛り込まれているため、ご自身の生活や仕事に当てはめていくのも良い。
第4章「事態を正しくひもとき、解決するための「情報収集」テクニック」
問題解決に導くためには解決に向けての思考も必要であると同時に適切な情報を収集することも必要になってくる。情報を収集したり引き出すためにどうしたら良いのかそのテクニックを明かしている。
第5章「問題解決力をさらに高める、「瞬発思考」のエッセンス」
本章では瞬発思考の応用編として、より良く行える技術やケースを取り上げている。瞬発思考をある程度身につけた時に実践すべき章とも言える。
瞬発思考は瞬間的に考えて解決するというイメージを持たれるのだが、最速や最短距離と冒頭で述べたようにより効率的に、なおかつ一つ一つ解決に導いていけるような方法である。仕事の問題が片付けられない人もいるのだが、そういった人に本書は適しているのかも知れない。
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