エンディング・パラダイス

人生の終わりの時に何を行うのか。本書では人生の終わりのために遺骨収集を行う旅へと出かけた。その理由としては亡き父の遺言によるものであり、人生の総決算をするための旅であった。

しかしその旅の中で見つけたある村に根を下ろすこととなる。そこはまるで「桃源郷(パラダイス)」と呼ばれるようなむっらに行き着くようになった。原始的な暮らしながらも人とのつながりが深く、日本にはないようなもの、もしくはかつて日本にあったようなものを見つけることができたのかも知れない。

しかしその桃源郷にも「魔の手」が忍び込んできた。資源を求めたとある企業との戦いである。その戦いはどのような結末となったのかも併せて描いている。

もっとも本書で取り上げている島は実際にある国の島であり、なおかつ戦前の日本との縁もあった。物語の中にも戦前の話が散りばめられており、日本とある国との関係を如実に描かれており、それが「桃源郷」として表されているのかも知れない。なおかつ主人公の人生そのものもまたその歴史の中で彩ってきたのかと見紛うように思えてならなかった。

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