誰にも探せない

本書の表紙を見る限り探し物なのか、それとも隠れんぼなのかは分からなかったのだが、内容を見る限り前者といっても過言ではない。

どのような内容なのかというと喧嘩別れした幼なじみと久しぶりに会い、埋蔵金のある幻の村を探しに行くというものである。しかしその探していく中で幼なじみが失踪してしまう事件が起こり、それが殺人事件となって展開してしまうこととなった。その事件を解明するために謎を追っていく内に埋蔵金が意外な形となって表れたというものである。

埋蔵金というと都市伝説という連想を持ってしまうのだが、それにまつわる話は頻度は少ない者のニュースになることもある。かつて政権交代を叶えたとある政党もまた埋蔵金を必死に探すようなこともあったほどである。埋蔵金があるワクワクさと、「幻の村」と呼ばれる閉塞感、さらには幼なじみの目的など、謎が謎を呼ぶ展開を見せてくれる一冊であった。