本当は怖い「糖質制限」

本書は今から6年前に出版されたものであるのだが、今のダイエットの事情を考えると「ホットなもの」と言いざるを得ない。そもそもどこかのジムが「糖質制限」を標榜して、劇的に痩せたCM・広告を出しているだけに、糖質制限の品物や方法まで出てくるのだから、一種の「宗教」のように思えてしまう。

しかしながら本書はそのようなブームが出てくる前から警鐘を鳴らしていた。その論拠と、本当のダイエットとはどのようなものかを取り上げている。

第1章「糖質制限はやめなさい!」
そもそも糖質制限をすることによって、ダイエットや糖尿病の予防にも役立つと言った報道は今も一昔前もあった。しかしながら糖質制限によってダイエットができないどころか、むしろかえって死亡のリスクが高まると言った論文まで出ているのだという。

第2章「肥満のメカニズム」
そもそも肥満はどのようにしてなるのか、人間が太る仕組みについて取り上げている。もっとも環境や食べ過ぎ、カロリーと言ったものがあるのだが、そのほとんどが「カロリー」に起因しているといわれている。

第3章「糖質制限が病気をつくる」
本章では糖質制限に伴って出てくる病気について取り上げているのだが、ガンやうつ病などもあれば、なんと「糖尿病」にもなるとも主張している。

第4章「医師がすすめる正しいダイエット」
著者はそのような中で「地中海式ダイエット」を取り上げている。地中海式ダイエットは1960年代意向においてスタンダードになっているダイエット方法の一つであり、食べる食材をカテゴライズしていき、なおかつオリーブオイルも取り入れていくというものである。

第5章「ダイエット効果を高める行動療法」
ダイエットは継続することが何よりも大切である。その大切であるのが「習慣づくり」であり、それが医療の世界では「行動療法」として取り上げられている。その方法などを本章にて紹介されている。

ダイエットの方法は今日でも新しいダイエット方法が出てきたり、あるいは復活したりすることがある。もっともダイエットは容姿だけでなく、健康にも良いものである、その一手段として糖質制限があるのだが、それにもまた「リスク」はつきものである。

本書には言及しないものの言っておきたいのだが、本書にて紹介されている方法はあくまで一手段であり、個人差がある。また紹介されているダイエット方法によって健康を害するリスクもゼロではないため、ダイエットをするにしても、自分の体とよく相談することが大切である。