2025年の銀行員 地域金融機関再編の向こう側

銀行はこれまで安定的な様相だったのだが、今から22年前「1997年金融危機」により北海道拓殖銀行の破綻を皮切りに山一證券や日本長期信用銀行の倒産など連鎖的なことが起こり、金融面での不安を持ってしまうようなことがあった。やがて金融ビッグバンが起こり、業界再編が行われたのだが、現時点で多かれ少なかれ変化はあれど、基本的にはあまり変わっていない状況にある。

本書は今から6年後にあたる2025年に銀行はどのように変わり、なおかつ銀行員はどのように変わるのか、その行く末を見ている。

1章「現下の銀行勢力図」
現在、銀行は「メガバンク」「大手銀行(ホールディングスなど)」「地方銀行」「信用金庫」「信用組合」など様々な業態があり、なおかつ各会社だけでなく、業態同士での勢力図が存在するという。

2章「2017年の銀行を巡る動き」
2017年には地銀なが中心に様々な変化が起こるようになった。メガバンクについても、合併とまでは行かないまでもソフト・ハードの面での「変化」があるという。

3章「銀行員の生き方の今、昔」
銀行の中でも変化はあるのだが、そこで働く行員、つまりは銀行員もまた仕事や生き方に変化が起こっているという。その変化はアナリストへの道をはじめとした銀行員としての「キャリアパス」の在り方も変化があったという。

4章「銀行員の生き残り法~再編時における一般行員の身の振り方~」
これまでは銀行員自体、公務員にほど近く安定した仕事のように見えていたのだが、それはもう過去の話であり、銀行再編により、サバイバルの様相を見せることとなる。そのためどのように生き残ったらよいのかが大きな鍵になる。その生き残りの術を伝授しているのが本章である。

5章「再編の先読みと立ちはだかる内なる壁」
銀行再編は今も続いているのだが、これから大きな再編が行われるだろうとしている。その極地が2025年であり、大きな再編が行われる。その中で再編を先読みをすることと、再編に対して、大きな壁があるという。

6章「信金、信組は業態転換で活路を見出せ」
銀行業界の中でもあまり目立つことのない所として「信金」や「信組」がある。地方の中でももっと地域に密着した金融機関である。それだけに様々な活路を見出そうとしているのだが、その提言を行っているのが本章である。

銀行に限らず、様々な業界にて、様々な変化が行ってくる。その変化に対していかにして対応していくのか、その流れを知ると共に、対策を練る糧となる一冊である。