本書の表紙を見ると「¥695,878,000」と書かれている部分がある。確かにタイトル通りのように見えるのだが¥8,000の端数がないことを考えると、万円未満は切り捨ててタイトルにしているように見える。
些末な指摘はさておき、本書は国内外にてはびこるカジノ・マフィアにてスロットマシンに興じたところ、本書のタイトルの金額の大当たりをしたのだが、どういうわけか警察署長に奪われてしまう。そのあたった分のお金を取り戻すために、チームを結成し、さらなるゲームへと挑んでいくという物語である。
本来であれば違法賭博であれば取り締まる立場にいる警察であるが、本書は合法化したことを想定している。しかしいくら想定していても警察署長がそのカジノのドン(首領)になっているのは奇想天外にもほどがある。奇想天外な状況と戦い、さらにそのような中で繰り広げられる心理的なやりとりと主人公の強さが何とも魅力的に描かれている一冊であった。
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