MONTH

2019年7月

スマートフォンの環境経済学

技術革新が続く中で環境面での心配はつきものである。それは本書で紹介される「スマートフォン」もまた例外ではない。スマートフォンにおける環境面での心配はどこにあるのか、そしてリサイクルはどのような流れで、メリット・リスクがあるのか、そのことについて取り上げているのが本書である。 第1部「情報通信技術と環境問題」 スマートフォンはまさに「精密機器」の塊である。もっともスマートフォンを解体してみると、10 […]

最適な「人生のペース」が見つかる 捨てる時間術

よくある「時間術」はビジネスや仕事における「時間術」を表すことが多いものの、本書で取り上げる時間術はどちらかというと仕事のみならず「生活」における時間術も取り上げている所に特徴がある。もっとも人生においても、時間のムダと呼ばれるようなものがあるのだが、それをいかにして削除していくべきか、その技術を伝授したのが本書である。 Part1「「時間のムダ」を捨てれば人生が変わる」 時間を使うことによって「 […]

パリンプセスト

本書のタイトルである「パリンプセスト」は本来、 「書かれていた元の文を消して,その上に別の文を書き写したもの。羊皮紙が不足した中世には古い羊皮紙写本が時々このように使われた」(「大辞林 第三版」より) とある。本書はそういった意味ではなく、不思議な街の名前を指している。しかしながら、その街の中にある産物には本来の「パリンプセスト」の意味なるものも存在するため、一概に「架空」の解釈とは言い難い。とは […]

傷だらけの人生

金融や国家、政治など歯に衣着せない論説で有名な副島氏であるのだが、本書はその論説はあるにしても、自分自身ダマされた失敗談も赤裸々に綴っている。銀行員時代から評論家になるまでの活動として、様々なところでダマされたという。そのダマされた経緯と対策について取り上げているのが本書である。 第1章「オンナにダマされた」 そもそも本書のタイトルは1971年に公開された同名の任侠映画から来ている。鶴田浩二主演で […]

わたしがわたしであるために GENUINE FRAUD

本書で取り上げる主人公は18歳でありながら、過酷な運命に苛まれるどころか「偽り」といった言葉で塗り固められた人物であった。特に後者においてその「偽り」が自らの首を絞めるようになり、「わたし」はどんな人間なのか、という悩みにまで転じるほどであった。 しかしその「偽り」で塗り固められたなかで、主人公は「真実」と「わたし」が欲しかったような印象だった。偽りのない「わたし」、そしてそこからつながる人たち、 […]

AI時代に「頭がいい」とはどういうことか

AIの技術進化は著しくあり、今となってはIoTなど身近な所で使われるようになった。機械が意志を持つわけではないのだが、学習能力を高め、機械が考え出すようにあったのだという。AIの台頭により、人間の思考は用済みになったイメージを持たれるかもしれないのだが、人間でしかできないことはまだたくさんあると言える。またAIが使われる時代において、人間として「頭がいい」ことは必要なことであるのだが、その定義は変 […]

消えていく日に

私自身、独身であるため、1人でいる時間はけっこうある。もっとも結婚をしたとしてもできる限り1人でいる時間をつくることをめざしている。1人の時間は寂しいように見えて、自分自身で楽しめるようなもの・こともたくさんできたことにより、1人だけでも寂しいと言った感情は少ない。 本書はそんな1人の時間について綴られた短編集であるのだが、料理・ファッション・記念日・日常など挙げるだけでもきりがない。 本書を見て […]

先生! どうやって死んだらいいですか?

何かタイトルを見ると「自殺願望」と思ってしまうような印象を持たれてしまうのだが、人間としての生き方、老い方、病との向き合い方、性差の考え方など、ありとあらゆる面において途方もない悩みを持っている。その悩みに対して詩人と宗教学者との対談・人生相談を元にして一つの考えを明かしている。 SESSION1「性をこころえる」 人は誰しも多かれ少なかれ「性欲」を持っており、恋愛感情もある。しかしながらその恋愛 […]

2021年まで待ちなさい!

資産の殖やし方はここ最近を見てみると多岐にわたってきているのだが、買う時期は時代によっても変わってくる。本書は株式投資を主軸としているのだが、その中でも「日本版GAFA株」を狙った方が良いと主張している。なおかつ購入にしても2021年まで待った方が良いと言うことを重ねて主張している。その根拠について述べているのが本書である。 ちなみに「GAFA株」の「GAFA(ガーファ)」とは、 「アメリカ合衆国 […]

あの子どもたちが変わった驚きの授業―授業崩壊を立て直すファシリテーション

本書はとある中学校の授業によって授業崩壊を立て直し子どもたちが変わることができた授業の様子を取り上げている。近年では教育にまつわる問題が絶えず起こっているのだが、教育の舞台の主人公はあくまで「生徒」であり、子どもたちである。その子どもたちをいかにして成長するのか、試行錯誤を行う必要があるのだが、その手助けを行うのが教師の立場としての仕事の一つである。本書はその子どもたちが変わった授業ができるまでの […]