この頃「就活」と言う言葉に派生して、「婚活」「恋活」「終活」など「~活」と呼ばれる活動が数多くあるように思えてならない。意識すべきことであるのだが、むやみやたらに「~活」を増やすのもここ最近ではいかがなものかと思うのだが。
それはさておき、本書では仕事をリタイアして老後の人生を豊かにするための活動、すなわち「老活」に関する本も出てきている。その「老活」の中で特に取り上げられているのが「住まい」である。いわゆる「終(つい)の棲家」を選ぶ、もしくはつくると言うことを表している。その住まいを選ぶ、あるいはつくるなどの住まいをどうしたら良いのか、事例を元にして紹介しているのが本書である。
第1章「あなたの選択「ついの住まい」」
人生の中で大きな買い物というと、よくあるのが「家」「車」と言ったものがあるのだが、その中でも「家」はここ最近購入しない例もあり、「借りる」といったこともまた一つの行動なのかもしれない。しかし家を購入したといえど、年が経つにつれてライフスタイルも変わり、なおかつ多様化も起こりうる。そのためスタイルに合わせて住まいを変えていく必要があるのだが、どのように変えたら良いのか、そして住まいはどうなるのかを取り上げている。
第2章「住まいの介護力」
「老活」となると、「介護」と言う言葉がどうしてもつきまとう。体の言うことが聞かなくなり、介護なくして生活できなくなるケースも出てくるためである。そのため住まいにも「介護力」を持つ必要があるという。本章ではその介護力を持つ住まいとはいったいどのようなものなのか、事故を防いだり、家具選びなども踏まえて取り上げている。
第3章「バリアフリーの家で暮らす―介護・療養の事例」
介護や療養をするために、住みやすさも大事になってくる。その一つとして「バリアフリー」が挙げられ、住まいの配置、家具や用具などをどのようにしたら良いか、本章では2つの事例と共に取り上げているのだが、介護だけでなく、認知症との付き合い方もまた「住まい」が重要なファクターとなるという。
第4章「認知症にもリフォームを」
第3章でも取り上げた「認知症」であるのだが、よく付き合うために住まいを変えることも一つの手段である。その手段の中には「リフォーム」もあり、今ある住まいを認知症や介護に合わせて変えていくことも大事になってくると言う。
第5章「今日から始める「老活」のすすめ」
とはいえど「老活」のうち住まいを変えることに使うお金はスタイルによって街々であるのだが、バカにならないことは確かである。そのお金をいかにして捻出していくのか、また老後のための資金の確保をいかにしていくのか、住まいに限らず、「衣食」も含めた対策を講じていく必要がある。そうでなければ「老後破産」という悲しい末路に陥ってしまう。
衣食住は、人が生活する上で最も大事な要素として挙げられるが、その「住」はライフスタイルによって変化をしていく必要がある。特に老いた時に様々な面でハンディを持つこととなり、今の住まいでは不便を被ることもある。それを避けるために老活の中には「住まい」が重要な要素として挙げられる。
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