本書のタイトルを見るや、一家で何か商売をしているのではと思ってしまったのだが、実際はそうではなく、長らく一家離散した家族が、いわゆる「なんだかんだ」で久しぶりに一つ屋根の下に暮らすといった物語である。
家族はと言うと、「守銭奴」「自意識過剰」「超ネガティブ」の女性たちであり、水と油が一緒に混じって、さらに爆弾が入るという、見るからに危険な家族のように思えて成らなかった。女性3人のため「姦(かしま)しい」と言う言葉もあるのだが、言葉通り、あるいはそれ以上の激しいやりとりの連続であった。
しかしなぜ長らく一家離散をしたのかというと、簡単に言えば「結婚」したことにあったものの、物語の冒頭で離婚をしてしまい、いわゆる「出戻り」で休業中から再開したという。それだけでもうすでに「凸凹」ができてしまっており、やりとりや物語の中でその度合いが強くなっており、家族でのコントのように思えた一冊であった。
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