リハビリ 生きる力を引き出す

怪我や障害などに対して、正常に戻すためのケアのことをリハビリ(リハビリテーション)と呼ばれるのだが、そのリハビリはなぜ行うべきか、そして現在の医療においてリハビリがいかに重要なのか、そのことについて取り上げている。

1章「リハビリテーションとは何か」
「リハビリ」とは、

「障害者をして身体的、精神的、社会的、職業的、経済的にできるかぎり有用性を回復させること」(p.2より)

とあり、社会的な活動を行えるまでに回復するためのケアである。よくあるリハビリというと「機能訓練」がイメージされるのだが、言語や知能、精神面での障害があった時にも言葉を交わすなどもまたリハビリの一つである。

2章「どのような病気、けがの人がリハビリをするのか」
リハビリの方法は病気や怪我の種類によって様々である。生活習慣病から、運動面での怪我や骨折はどのようなリハビリがあるのかを細かく取り上げている。

3章「高次脳機能障害とは何か」
脳機能障害のなかでも、「高次脳機能」はそれぞれの脳機能の要素の橋渡しとなる場所を表しており、同部分の障害を表している。この障害によって注意機能、社会的行動、記憶などの様々な障害が起こる。その障害に対してどのようなリハビリが必要なのかも併せて取り上げている。

4章「人生のなかばで障害をおった人の心理」
先天的に障害を抱える人もいれば、ある日突然障害を抱えてしまうことさえもある。特に後者は誰にでもなる可能性があり、「まさか私が・・・」と思ってしまうことさえもある。もしも私自身が障害を抱えたとしたらそう思ってしまい、なかなか抜け出せないようになるのだが、心的に、身体的に脱する方法も取り上げている。

5章「リハビリテーションで「快復」した人々の日々」
リハビリは病気・障害によって、あるいはその重度によって期間・内容が変わってくる。軽度なものから、過酷なものに至るまでそんざいするのだが、リハビリを通じて社会的な活動を行えるようにある、いわゆる「快復」をした方々を取り上げている。

6章「高齢社会でのリハビリテーション」
高齢社会において、社会的な活動を行うためにもリハビリが大事になってくる。病気や障害と異なるものとして医療と福祉の各々の現場と連携がカギとなってくるところにある。

医療においてリハビリは大事になってくるのだが、そのリハビリの役割と病気・障害・高齢化にともなうところでやり方や考え方も変わってくる。その変わってくるリハビリのあり方を知るきっかけとなる一冊が本書である。

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