曙光を旅する

歴史小説でも有名な葉室麟が西日本を旅し、歴史や文豪などを知るために渡り歩くという一冊であるのだが、その西日本を旅したことにより、生まれた歴史小説も数知れず存在する。いずれも歴史的な論拠も捉えつつも、物語としても仕上げてきている。その原点が本書にあると言える。

ちなみに本書は朝日新聞の西日本版で掲載したものもあれば、本書のために書き下ろしたものも存在するため、連載しか観たことがない方々にとっても愉しむことができる一冊である。

また、単なる旅エッセイではなく、「歴史」も絡めた旅であるため、歴史的な背景も事細かに綴られており、時代小説の骨子を垣間見ることができる一冊である。時代小説ファンにとっても、さらには旅エッセイファンにとってもたまらない一冊である。

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