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2019年9月

文系と理系はなぜ分かれたのか

学校の勉強の中で「文系」「理系」といった学問上の「区分け」が行われることが往々にしてある。とくに高校になってからは大学選びなどで特に重視され、なおかつ大学のみならず、その後の仕事においても「文系」「理系」の区分けがなされているほどである。学問的な区分けのように見えるのだが、実を言うとそこには差がないように見えて「差別」といったある種の「レッテル貼り」として使われることもあるのだという。 ではなぜ区 […]

嫁をやめる日

夫婦という関係は人や状況によって左右される。幸せだと感じる夫婦もあれば、苦痛と感じる夫婦もあれば、その両方を持っている夫婦もある。まさに「夫婦いろいろ」がよく似合う。 本書は長らく夫婦を送っていたのだが、夫が急死してから物語が始まる。もっとも夫が逝去すると未亡人になり、夫婦関係は終了するのだが、嫁であることをやめてから、夫の知られざる素顔が見えてきた。その見えてきた中で、想像し得なかった側面を見出 […]

余計な一言

私自身、仕事でもプライベートでも会話を当たり前に行う。しかしながら私自身会話自体は苦手であり、舌足らずになることもあれば、突拍子のない一言を発してしまうこともある。もっとも会話自体は人と人とのキャッチボールであるのだが、たった一言で関係が崩れたり、悪い状況になってしまったりする事もある。本書ではそれを「余計な一言」と上げているのだが、どのような一言が悪化してしまうのかを取り上げている。 第一章「そ […]

テレ東のつくり方

「テレ東」ことテレビ東京は全国キー局の中でも異彩を放つテレビ局である。番組編成も独特であり、緊急時についてもほとんど緊急放送を行わない。そのことから「安定のテレ東」「テレ東伝説」とまで呼ばれた。 しかしながら主要キー局と比べて規模は小さいのは否めない。否めないながら独自の番組をつくり上げ、一定の人気を得たことは言うまでもない。その番組誕生までの裏側を制作者の立場で綴ったのが本書である。 第1章「「 […]

AI2045

AIの技術は私たちの生活に取り入れられつつある。私自身もそういった認識があり、これを執筆しているパソコンでも文字入力システムでも予測変換や自動補正などのシステムはAIによって行われている。そう考えるともうすでにAIは身近な存在とも言えるようになった。 AI技術の革新は私たちの生活を豊かにする一方で、様々なリスクを負う、それは殺人ロボになるような軍事利用、さらにはある種のSF映画・小説に出てくるよう […]

ルイ・アルチュセール――行方不明者の哲学

マルクス主義哲学の代表的な哲学者であるルイ・アルチュセールは元々フランス共産党を内部批判すべくマルクス研究を進めていった。他にもスピノザの研究にも長けていた一方で1980年に妻のエレーヌを絞殺したことでも知られている。そのアルチュセールの政治思想の中で「行方不明になる」ことを表しているのだが、そもそもそれはどういう意味なのか、アルチュセールの哲学的研究の歴史から紐解いている。 第一章「行方不明者の […]

ショパン・コンクール – 最高峰の舞台を読み解く

ピアノの音楽コンクールの最高峰である「ショパン・コンクール」、舞台はポーランドで行われ5年に一度行われる。ピアノコンクールではあまりにも有名で後にアニメ化されたマンガ「ピアノの森」の舞台にもなったほどである。次回行われるのは2020年であるのだが、本書は最近行われた2015年のことであるのだが、その舞台は私たちの想像を遥かに超えるものだった。 第一章「2015年の予備予選」 もっともショパン・コン […]

できる大人は、男も女も断わり上手

ビジネスにおいても、プライベートにおいても、恋愛においても「断わる」ことは避けて通れないものである。私自身も「断わる」ことは苦手で極力断わらないのだが、どうしても断わることが必要になり、実行するにもおっくうになってしまうことが往々にしてある。その断わり方について銀座のママからの立場から伝授しているのが本書である。 第1章「断わることを恐れない―断わり上手はつき合い上手」 「断わる」と考えると「感じ […]

ポピュラーカルチャーの詩学―日本語の文字に秘められたマルチモダリティ

文字や詩といった言葉には文化がある。その文化には歌もあれば、小説・マンガといった物語などが紡がれることがあり、日本語もその例外ではない。もっと言うと前々から書いたのだが、日本語にはひらがな・カタカナ・漢字と使い分けられ、細やかな表現をつくる事ができる。そのため日本語としての文化はどのように形成づけられていったのか、本書は日本語における「詩」を基軸に取り上げている。 第1章「ポピュラーカルチャーの詩 […]

タマネギとニンニクの歴史

メインになるようではない食材であるのだが、欠かさない要素となるものもある。それは本書で紹介する「タマネギ」と「ニンニク」である。料理をする際の材料の一つでもありながらも、伝承でも使われることのある2つはどのように誕生し、歴史を辿っていったのか、そのことを追っているのが本書である。 第1章「古代のアリウム属」 タマネギもニンニクも歴史は相当深く、古代メソポタミアや古代エジプトの時代にまで遡る。スープ […]