犬と人間の関係は密接であるのだが、その中でも良くも悪くも有名になったのは、江戸時代、五代将軍徳川綱吉の「生類憐みの令」である。その生類憐みの令は犬に限らず、猫や魚、さらには虫などあらゆる動物に対して保護を行うと言った法令であったが、その法令により徳川綱吉への評価を下げた一因にもなった。諸説はあるものの、犬を保護するための言われており、綱吉自身も「犬公方(いぬくぼう)」と呼ばれたほどである。
それはさておき、生類憐みの令が出た頃は野良犬も「お犬様」と言われるようになった時代である。その時代の中で、助役を勤めるある女性が「お犬姫」と呼ばれるほど、犬の手懐けが上手いとして知られた。そのお犬姫を巡る事件、恋愛、そして人間・犬模様を描いているハートフルストーリーである。
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