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2019年9月

天文学者たちの江戸時代―暦・宇宙観の大転換

日本における「天文学」の始まりは飛鳥時代にまで遡る。元々中国大陸から多くの文化・学問が伝えられた中で、天文学もその一つとして入ってきたことからはじまる。ルートで言うと中国大陸から朝鮮半島、そして日本へと渡っていたことになる。 その後、律令制担ってからは天文博士などの役職が置かれたが交易が絶ってからはそれが無くなり、研究も進まなくなった。大きな転換点を迎えたのは江戸時代のことである。800年ぶりの改 […]

平成の藝談――歌舞伎の真髄にふれる

歌舞伎の世界は絶えず変化する。2020年5月には十一代目市川海老蔵が十三代目市川團十郎白猿を襲名する。令和の時代になっても歌舞伎は常に進み続けている。 そこで平成の時に活躍した先人の至芸はどのようなものだったのか、そしてこれからの歌舞伎はどうなっていくのか、本書は平成における歌舞伎がどのように変わっていったのか、そしてどのように伝承していったのか、そのことについて取り上げている。 第一章「舞台の心 […]

正しい愛と理想の息子

私よりも若干年下の2人であるのだが、その2人はアウトローで働きながらも、失敗ばかりしてしまい、ついには無一文になってしまう。しかしながら立ち直るために、今度は高齢者を狙ったことを行うのだが、小悪党の浅知恵を働かせても、結局失敗、ついには諭されてしまうようなことになった。 この2人は悪党であり、違法・脱法を行っているのだが、悪党の中にある「良心」が邪魔しているのか、あるいは「悪党」になりきれていない […]

脳科学者の母が、認知症になる―記憶を失うと、その人は“その人”でなくなるのか?

本書は脳科学の観点から認知症の分析を行っているのだが、その一方で、著者自身の母親が認知症になったことによって認知症に対する考え方について、学問を超えて、認知症との付き合い方と言ったところがメインになってくる。そのため「理論」と言うよりも「体験談」と言った方が良いのかもしれない。 1.「六五歳の母が、アルツハイマー型認知症になった」 もしも自分の母親が認知症になったならどうするか。私は既に親から離れ […]

気象予報と防災―予報官の道

私自身、気象情報は毎日気にして見る。インターネットもそうであるのだが、天気予報専用アプリもダウンロードしており、日々のチェックは欠かさなくなってしまっている。特にこの時期は台風もあるため、尚更とも言える。 その気象予報はどのような歴史を辿り、なおかつ気象予報士はどのようにして予報を行っていくのか、そのことについて取り上げているのが本書である。 第一部「天気のしくみ」 第一章「大気のふるまい」 空気 […]

100歳までに読みたい100の絵本

私自身読書会に積極的に参加していた時期があった。今から9~10年ほど前の時であり、その時は数多くのイベントに参加していたころと同時期であり、当ブログでも感想を書いている。その詳細についてはカテゴリ「セミナー&パーティー出席記録」にすべて収録されている。 この時期に知ったのが「絵本読書会」である。この会では男女関わらず、大人たちがそれぞれの絵本を持ってきては議論をするといった会だった。と同時 […]

人生とビジネスを豊かに変える 知財マネタイズ入門

サンライズパブリッシング様より献本御礼。 知財というと知識がなければ難しいものなのかと言うと、そうなのかもしれないが、逆に言うと知財を知ることによって「知財」を「宝」にすることができ、豊かにすることができる。その知識や考え方が本書にあり、かつ知財をいかにして「マネタイズ(現金化)」していくのかを伝授している。 第1章「金持ちプッチーニと貧乏モーツァルトを分けるもの」 著者の全書に「貧乏モーツァルト […]

末期がんから生還した患者さんが教えてくれた がんにならない体をつくる32の生活習慣

サンライズパブリッシング様より献本御礼。 がんはもはや現代における生活習慣病の代表的な病気の一つであり、かつ「三大疾病」として挙げられるほどである。しかしながら医療技術の進歩により、がんは不治の病から治る病気にまでなったと言える。その中でも末期がんからの生還は可能性が低いながらも実際に快復した方もいる。本書はその患者が著者に推して得てくれた生活習慣からの予防法を取り上げている。 第1章「現代社会に […]

「ハッピーな部活」のつくり方

ここ最近、「部活動」に関する議論を激しさを増している。とくに子どもだけでなく、教師の側から「働き方改革」における部活動時間の削減といった風潮も強くある。それだけでなく、体罰などの温床になり、極論から「部活動を廃止した方が良い」といった意見さえもある。 そこで考えておきたいのが「部活動とは何か?」である。原点を考えていく中で、本当の意味での「部活動」とは何かと、生徒も先生もWin-Winになるような […]

黒い紙

「総合商社」というと、本当の意味で「ありとあらゆる」もの・ことを取引している会社であるのだが、販売対象はもちろんのこと、取引対象も様々である。大手であればあるほど、その対象の幅も広がり、海外にまで目を向ける企業も少なくない。 本書で取り上げている総合商社はまさに世界各地で商売をしている会社であり、中には「不適切な関係」となったことがある。その関係について取り上げた文書が届くのと同時に、脅迫文書が送 […]