本書は「短文集シリーズ」とある。実際に観てみると小説のようなやりとりもあれば、最近のニュースや日常などのエッセイもある。「短文集」とひとえにいっても、小説チックに描くようなこともあれば、エッセイチックに描くようなこともある。
本書のタイトルである「特別ではない一日」は単純に言うと「ありふれた日常」を表しているのかもしれない。
ありふれた日常の中で、なおかつ特別でないごく普通の一日の中で出てくる「特別」が1編あたり数ページだけなのだが、ありふれている。しかし「短文集」は珍しいと言うべきか、よくある短編集やショートショートといったものとは異なるのだが、両者の間の文章量はある。おそらくその両者の「どちらでもない」ところから間を取って「短文集」を名付けて、広めていっているのでは無いかと思ってしまった一冊と言える。
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