公文書問題 日本の「闇」の核心

以前、「日報隠蔽 南スーダンで自衛隊は何を見たのか」という本を書評したが、この本は南スーダンのPKO活動を行った日報を隠蔽した問題のことである。この件が引き金となり、当時の防衛大臣だった稲田朋美が辞任したことは有名な話である。この件に限らず、加計学園や森友問題、さらにはここ最近ある「桜を見る会問題」もまたある。それら全てで共通している点では「公文書」であるのだが、そもそも公文書は

「国または地方公共団体の機関、または公務員がその職務上作成した文書。その偽造および変造によって公文書偽造罪が成立する。公書。」「広辞苑 第七版」より)

とある。つまりは公的な文書と言うより、「公務員が作った文書」を公文書と意味している。また公文書には「公文書等の管理に関する法律(以下:公文書管理法)」によって方法などが定められている。本書のキーポイントはこの「公文書管理法」であり、なぜその管理が必要なのか、そして特定秘密情報と公共の情報の違いとこれからについて取り上げている野が本書である。

第一部「情報公開と公文書管理はなぜ重要か」
元々「公文書管理法」が成立されたのは2009年の6月、施行されたのは2011年の4月からのことであるため、施行されてからまだ10年も経っていない。そのためか公文書の在り方についてまだ公開や保存に至るまでのガイドラインが「ようやく」制定されたばかりというほかない。それ以前は公開請求をしても開示されない・できないといったことや店区政や不適切管理が横行した。その現状から脱するために公文書の保存・管理などのガイドラインの議論がはじめたのは2003年、ちょうど小泉政権下の時であり、先述の通り2009年に法律が制定された

第二部「特定秘密という公共の情報を考える」
「特定秘密」は日本の安全保障のなかで特に重要な情報である。「特定秘密の保護に関する法律(以下:特定秘密保護法)」では防衛や外交についてを定めている。ちなみにこの法律には漏洩や取得行為などに関する罰則があるのだが、その違反によっての立件は今現在ない。しかし特定秘密保護法は運用面でまだまだ課題はあることは確かだが、どこに課題があるのかを列挙している。

第三部「公文書管理は日本の諸問題の核心」
冒頭でも述べたように、ここ最近の政治に関する疑惑の多くは「公文書」にまつわることがほとんどである。もっともここ最近の「桜を見る会」の問題も公文書にまつわることである。もっとも「公文書管理」はどうなっているのか、「豊洲市場問題」「南スーダンPKO文書公開問題」「森友学園」の諸問題を中心に取り上げている。

第四部「展望―公文書と日本人」
公文書に関する問題は、その多くは「管理」であるのだが、その管理にまつわることについては「国立公文書館」の新館建設も関わってくる。他にも公文書館の管理や開示、さらには文書の保存・公開など改正すべきことがあるのだが、その改正のポイントはどこにあるのかなどの展望を提示している。

おそらく現在放送されている問題の多くは「公文書」と言える。ただ「公文書」と言うと政治的なやりとりなどの議事録などのイメージを持たれるのだが、法人文書など会社に関する書類もまた公文書の類いに入る。そのため公文書管理は私たちの生活のなかにも入ってきており、今回の公文書管理の話は、公文書管理法の改正にかかってきており、今後の管理はどうなっていくのか注目である。

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