何とも生きづらい世の中である。特に子どもや若者にとってはそういった傾向が強くあり、居場所はどこにあるのかという悩みを持っている方々も多いことだろう。いわゆるそこで本書は子どもや若者のために居場所をつくる事ができる社会とは一体どのような社会なのか、本書はそのことについて取り上げている。
第1部「講座「いま、子ども・若者の居場所をどうつくるか?」」
特にここ最近ではコロナウイルスに伴う学校の休校が相次いでいる。子どもたちへは自宅待機を命じられているのだが、そもそもそこが居場所なのかというと、子どもによっては「そうではない」と答える子もいるかもしれない。ウイルスが蔓延していなくても、子どもや若者に居場所があるのかというと決してそうでもない状況にある。そのような中で「居場所」をつくるための試みとして川崎や横浜などを事例にして取り上げている。
第2部「居場所と教育、社会」
実際に「居場所」と言っても生活ばかりではなく、教育もあれば、さらには労働といったものもある。自分自身の力で切り拓けという論者もいるのだが、経験などが浅いなかで自分の力で実行しようにも難しい部分が多くある。そのため大人たちが手を差し伸べて支援をしていくことも大切になる。その支援についてどのような取り組みが必要なのか、社会構造をいかにして変えていけばよいのかの提言を行っている。
生きづらい世の中であるからでこそ、人と人との支えが大切になってくる。特に若年層は「体力があるから」「若いから」と言う理由で避けられる傾向にある。しかしながらその支えは若年層もまた求めているケースが多く、その声に耳を傾けることも必要である。
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