いよいよ今年度から学習指導要領が変わり、小学校でも英語教育、さらにはプログラミング教育が始まる。プログラミング教育についてはこれまで当ブログでも言及しており、小学校英語についてもいくつかの本で言及したことがある。
私自身のスタンスとしては英語よりも大事なことがあると言うことで、小学校での英語教育についてはあまり賛同はしていない。
それはさておき、これから始まる小学校英語の教育が成り立つまでと、これからの課題について取り上げているのが本書である。
第Ⅰ部「小学校英語、これまでの道のり」
英語教育は戦前から行われた。もっとも学校の制度ができはじめたころからあったが、小学校などの早期化の議論が行われたのは、英語教育が始まってしばらくたったころからである。戦後になってその議論が過熱し始め、中学校までは必修化できたものの、小学校で行うかについては論争などが起こり、なかなか進まなかった。しかし企業を始め経済がグローバル化の潮流を見せると、英語教育の小学校必修化の議論が再燃したものの、国語教育との天秤も求められるようになった。そう考えると70年以上の議論を経て、形になったのが、本年度から始まる小学校英語であるとも言える。
第Ⅱ部「小学校英語の展望」
では小学校英語は何をもたらすのか、未だに未知数である。とはいえ早期英語については民間の学習塾などから、さらには私立の学校に至るまで行われており、議論としての参考資料にもなっている。もちろん効果がなかったとかというとあったのだが、その根拠に基づいた議論が行われたのかというと必ずしもそうではない。もちろん英語教育となると教師の負担もあれば、果たして習熟してグローバル化に対応できるのかもわからない。どのように証明していくのか、それは数年以内という他ない。
昨今はコロナウイルスの影響により学校の始業が延期になっているところも多く、まともに授業を受けることができない、あるいは今までとは違った形で受けるという方々も多いことだろう。新しい指導要領の教育、それがどのような方向に進むのか、実際に行われてみないと分からないことが多い。
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