かかわると面倒くさい人

人との関わりの中で、色々な印象を持つ。中には良い印象を持つ人もいれば、逆に「面倒くさい」といった悪い印象を持ってしまう人も少なからずいる。私自身も人と関わっていく機会がいくつかある中で「面倒くさい」と思った人は少なからずいる。本書ではその面倒くさい人の特徴とは何か、そして自分自身が面倒くさい人になっていないかを見定めるとともに、「面倒くさい」と思われないようにするためにはどうしたら良いかを取り上げている。

第1章「「悪い人じゃないんだけど・・・」はなぜ起こるか」
一見悪い人ではない、しかしながら変わっていくと、悪い印象を持ってしまうような人は少なくない。会議で異論を唱えたり、サポートを渇望したりする人。さらにその渇望に答えても良い印象を持たれなかったり、話をこじらせたりするような人などいわゆる「悪目立ち」するような人などがいる。

第2章「不穏な空気を生み出す“あの人”の正体」
人との関わりによって、その場の空気をよくする一方で、悪くしてしまう人もいる。特に後者については無意識に行ってしまうようなケースも多々あり、「面倒くさい人」と印象づけられてしまう。「性格」なのかもしれないが、ついついやってしまう考え・行動がその場の空気を不穏なものにしてしまう。

第3章「面倒な人はなぜ面倒なのか―背後に潜む心理メカニズム」
もちろん悪くする意図があって行っているわけではない。行ってしまう背景には「心理」が働いている。その「心理」こそ奥底にある不安や不満、さらには渇望などが隠されている。

第4章「「話をややこしくする天才」とどうつきあうか」
話し方にも心理が存在する。その話の中にてシンプルで伝わりやすい人もいれば、ある種「牛のよだれ」のごとく話が無駄に長くなる、あるいはややこしくなると言う人もいる。「話し方」もあるのだが、それ以上に心理的な要因が隠されているのだという。

第5章「面倒な人と思われないために」
「面倒くさい人」と思われる要因について取り上げてきたのだが、それは自分自身を省みるために、もし自分自身がそのような傾向になっていないかをチェックすることも忘れてはならない。無意識に行っていて、分からないのであれば、相手にもきいてみるのも手であろう。面倒にならないために、そして相手から印象を良くするためには自分がこのような傾向に陥っていないか、普段から意識して見ていく必要がある。

「人の振り見て我が振り直せ」と言う諺がある。相手が本書に出てくる「面倒くさい人」がいたら、もし自分自身がそういう人になっていないかを見直す必要がある。相手から印象を良くするためにどうしたら良いか、面倒くさい人になっていないか、振り返るにはもってこいの一冊である。