フェイクウェブ

ここ最近では「フェイクニュース」なるものが蔓延るような動きがあったのだが、今度は新たに「フェイクウェブ」なるものも出てきているという。それは何かというと「偽サイト」と呼ばれるもので企業のそれとかなり似せてつくられてたものである。一見正式なもののように見えて、その実はフェイクウェブで、カード情報などをかすめ取られる、さらにはパスワードの使い回しによる、情報を盗まれるようなことが往々にして起こっているという。本書ではフェイクウェブの実態と対策などについて取り上げている。

第1章「蔓延するフェイクウェブの脅威」
フェイクウェブは他人事のように思えて、実はごく身近にあるのだという。本章では有名企業の本物のウェブサイトとフェイクウェブの比較などを取り上げており、ここ最近では企業直々にメールにて「偽サイトにきをつけてください」といった警告メールも流れているという。

第2章「企業版「振り込め詐欺」」
しかもそのフェイクウェブの中にはあたかも振り込め詐欺の如くお金を巧みにだまし取るといった動きもある。しかもその規模は企業を傾きかねるようなことまであるという。本章では海外ではあるのだが、実際にあった事例を紹介している。

第3章「欲望と騙し合いのフェイクウェブ」
今もそうであるのだが「出会い系」と呼ばれるサイトは悪い印象が持たれていた。しかしここ最近では婚活・恋活のサイトも増えてきており、クリーンな運営により実績を上げている所も出てきている。そのことからサイトにより恋愛・結婚に至るカップルも増えてきているという。しかしながら、最初にもある通り金銭授受もあれば、裏ビジネスへの勧誘と言えるようなサイトもあるため、未だに悪い印象がある。
また巷に流れているネットビジネスについても言及しており、それがフェイクにおける「騙し合い」の引き金になっているのだという。

第4章「仮想通貨という魔窟」
今となっては投資の対象、さらには通貨としても挙げられる「仮想通貨」、いまとなっては当たり前に存在するのだが、実は今も、誕生当初も「魔窟」と呼ばれるほどのものだった。それはなぜかというと、仮想通貨を利用したフェイクウェブもあれば、それを利用して多くの人からお金をだまし取るといった詐欺も存在しているのだという。

第5章「フェイクニュースとネット広告の裏側」
フェイクニュースは「信じてはいけない 民主主義を壊すフェイクニュースの正体」をはじめ、いくつかの本にて取り上げているため割愛する。しかしながらフェイクニュースは政治的な根幹を揺るがすだけでなく、検索や広告などを誘導すると言ったことにも使われており、騙す目的と言うよりも「稼ぐ」目的で行っている所も少なくない。

フェイクウェブの蔓延はもはや他人事でなく、なおかつ自らも対策を行う必要がある。パスワードの使い回しを禁じるなど、できることを最大限行うこと、そして自らリテラシーを持ち、目の前にある情報を疑ってかかることもまた一つの手段である。