本書のタイトルを見ると卑猥なイメージが持たれるかもしれないが、本書は妊娠・出産後の母乳育児に関しての外来として「母乳外来」があり、その外来の先生が通称として本書のタイトルとしてあるのだという。
男性の側からすると性的な象徴の一つとしてあげられるおっぱいであるが、女性にとっては出産や子育て、特に乳児の子育ての中で最も重要な器官として存在する。
おっぱいを通しての出産・育児について悩みなどを抱える女性の方々が駆け込む外来が「母乳外来」であり、「おっぱい先生」である。本書は4つのエピソードが描かれている。そもそもなぜ「母乳育児」にこだわるのかと言うと、現在では新型コロナウイルスのことでうさんくさい存在としてあげられる「WHO」が「世界母乳育児週間」をかかげ2025年までに完全母乳率を引き上げる事を掲げたことにある。他にも色々とあるのだが、母乳による子育てを推奨されているのだが、母親によっては「母乳が出ない」「母乳を出すと痛い」と言うような悩みを抱えている方も少なくないという。
そこで「母乳外来」である。完全な母乳育児を目指すためにおっぱい先生とともに奮闘する4人の母親とエピソードが綴られており、「母親」としてのつらさ、「子育て」のつらさと、達成することの喜びがありありと描かれている。
本書は女性、特にこれから子どもを抱える予定の方々にはもちろんのこと、母親としてのつらさを知らない男性も読むと良い、男性にはわからない「母親」としての悩み、つらさがここにある。
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