ピエロというと、サーカスに出てきたり、大道芸をやったり、ファーストフード店にいたり、怖い映画にも出たりなど色々とある。
もっとも「ピエロ」はイギリスにて「クラウン」と呼ばれ、ピエロのようにサーカスに出てきてはおどける役回りをする、あるいは大道芸もやるなど余興的な役割も担う。そのクラウンをさらに侮蔑的に表現したもので「ピエロ」が出てきて、今もなお定着している。トリッキーな役割から「ジョーカー」でも扱われるほどである。
本書はピエロが市を活性化するために、市長とともに立ち向かうという物語である。しかし立ち向かっていく先にてことあるごとに襲いかかる騒動もあれば、地方都市ならではの悩みである「財政難」との戦い、さらには天変地異といった事まであり、ドタバタに苛まれながらも、愛すべき市を救うといった地方活性化を主軸とした物語である。ピエロと市長という奇怪な関係ながら共に戦う姿、さらにピエロの正体までと、最後まで目が離せない一冊であった。
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