本気でFIREをめざす人のための資産形成入門

本書のタイトルにある「FIRE」は「火」の事を表すのではなく、「Financial Independence and Retire Early」の頭文字4つを合わせたものである。米国では台頭する経済的自由を達した中でのリタイアを表しており、著者自身は30歳にして、「FIRE」を達成し、セミリタイアを行っているという。著者がセミリタイアを達成した、投資手法、そして資産形成法について「入門書」として伝授している。

Chapter1「私が早期セミリタイアをめざし投資手法を確立するまで」
元々著者は大手企業のサラリーマンだった。このサラリーマンになる前は学生だったのだが、そこで海外に留学し、価値観などが大きく変化していった。そしてサラリーマンになってくると、今度は今の仕事、そして日本の企業の在り方に不満を覚え、給料を投資に回すようになった。そして30歳になったころにはサラリーマンのと同じくらいの月収を達成し、セミリタイアを行った。その後も新しい挑戦を続けている。

Chapter2「支出を最適化し、高配当・連続増配株投資を始めよう」
資産形成を効率よく、なおかつ高配当を得続けるためには、収入はもちろんのこと、支出にも目を向ける必要がある。その中での「支出」は生活における「支出」である。支出を削減するというと「食費」に目が行きがちであるのだが、支出を抑えるためには色々な方法がある。著者は全部で15個の最適化を行ってきたが、その方法を詳しく紹介している。

Chapter3「お金自動発生マシンを組み立てよう」
投資をする際に、どのような「仕組み」をつくるかによって、自動的に発生できるかどうかが変わってくる。本章では証券会社の選び方から、投資として何を選ぶのかについて取り上げている。

Chapter4「お金自動発生マシンを強化する」
本章では自動発生マシンをさらに強くしていくために、どのような投資を行ったら良いのか、本章では取り上げている野だが、購入してる株の銘柄まで本章にて全て明らかにしている。

Chapter5「資産形成は目的ではなく手段」
資産形成を行う事そのものを目的としている方も多くいるのだが、著者はあくまで「手段」と割り切っている。お金は目的ではなく、それ以上の目的や目標などを達成するための「ツール」として考えているという。

資産形成はあくまで手段であるのだが、自分自身が望んでいるものを叶えるためには、お金も一つとして挙げられる。資産形成をどのようにして、あるいは投資をどのようにして行っていけばよいのかわからない方も少なくない。本書は入門書としての資産形成の方法が伝授されているのだが、他の入門書とは違い、より実践的な形で入門を行っている所が強い。